【CD】Arctic Monkeys(アークティックモンキーズ)/AM
初秋、されど熱きロックを
初秋。センチメンタル通りは行き交うカップル達で賑わいを見せ、僕らはもう戻れない去りゆく夏に寂しさを覚えながら、来たる冬を憂い夜の街に消えていく。戻りたくても戻れない、過ぎ去りし日を思う、そんな季節。
さて、夏も終わり、そろそろチルアウトな音楽で郷愁に浸りたい今日この頃。そんな呼び水を探しに心のオアシス、TOWER RECORDS(タワーレコード)へ。今回、目的があったんです。それはPolaris(ポラリス)の新譜発売。
6年ぶりに活動再開し、ミニアルバムをリリースしたとのことで、きっと僕の気分に寄り添う音楽を奏でてくれるだろうと。しかもタワーレコードで買えば12月のライブチケット付き。これは買わねば!と思いながら、いざレジに向かった時には別のCDを手に取っていました。
- Arctic Monkeys(アークティックモンキーズ)/AM
チルアウトと全然関係なくなっちゃってるし・・・。しかし、歪むギターのリフと歌声が終始琴線に触れ続け、背中を甘く指でなぞられるようなゾゾッとした痺れるような感覚。跳ねるドラムと存在感のあるベースの上に踊るボーカル、そして素晴らしいコーラスのアンサンブル。その空気感に触れたら、今の自分の気分などどうでも良くなってしまって。
ミディアムテンポ中心の楽曲が並びますが、無音の時をも聴かせる絶妙なバランス。聴き手を勢いで巻き込むのではなく、惹きつけて解放するこの巧みさ。そして音の向こうに見えるプレイは鳥肌が立つほどにカッコイイ。
こちらは去年のライブの様子。フランス公演だと思いますが、これがまたカッコ良くて。(1時間近い内容ですので通勤時等にどうぞ)
このライブからさらに円熟味を増し、新譜では骨のある、王道を行くロックを奏でています。彼らの音に触れれば、シンプルで力強く、狂気と色気に満ちた音楽がどんなに素晴らしいかを再確認できます。
郷愁に浸るにはまだ早い、と強く感じる一枚でした。
TAGS: ArcticMonkeys | 2013年10月12日