夏の盛りに秋を思う。
秋を待ちわびて・・・。
本格的に暑さが増してきた８月のある日のこと。いまだ夏物に未練を残す自分を見かね、「もう２ヶ月しか着られないのだから」と嫁さんにたしなめられました。
人は図星を指されるとムキになるもので、自分もしばしムッとしましたが、案の定それは事実であり、自分でも内心は理解していたのでしょう。そのおかげか例年より早く気持ちを切り替えることができました。
季節をちょっと先に進めて考えてみれば、来るべきシーズンに向けて準備したいモノが多々あることに気づかされ、ひるがえってみれば、後先考えず目の前のディスカウント価格に目が眩んでいたことと、図星を指され妻の言葉に腹を立てた自分の態度に、猛省するばかりでした。
「心頭滅却すれば火もまた涼し」
まだ少し先の話ではありますが、今年の秋冬はジャケットを一着追加したいと考えておりました。ビジネスとは一線を引いた、休日のためのカジュアルなジャケット。ハリスツイードで仕立てたジャケットは持ち合わせていますが、もう少し垢抜けて大人びた齢相応のジャケットを、と。
今季も生地を選んでオーダーすることも考えましたが、情報収集するのち、ある１着のジャケットに目を奪われ、一瞬で虜になってしまい、それからというもの、最初に見た時の高揚感が忘れられず、常に心をとらえて離れませんでした。
現実的にはレディメイドゆえの直しも必要だろうし、手間やコストを考えれば何だかんだでオーダーの方が合理的。しかし、きっと代用品は見つかっても、ここまで夢中になれるモノはそう見つからないはず、という思いに至り購入を決めました。
「価格がネックなら買い、価格が理由なら見送り」
逆説的な格言もあるようですが、私にはこちらの方が心に響きます。
今回手にしたモノについては別段伏せる必要もないのですが、写真の通り、皆さんよくご存知のところかと思います。ディテールを含め、詳細は自身の中で消化してから、また日を改めて。
まずは、来たるべき秋に向けて号令が鳴り響いた出来事と、何より聡明な妻へ感謝の気持ちを込めて･･･。
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TAGS: Jacket | 2014年8月14日
