【BUY】Berluti(ベルルッティ)/E Mio(エ・ミーオ)
「E Mio!(僕のもの!)」
過去のブログを振り返ったら、2011年の年初からこのバッグについて言及し、つぶやいていました。2010年10月に登場して以来ずっと羨望の眼差しで眺めていた憧れの存在。資本の変化やラグジュアリー路線への転換など、近況動きの激しいブランドではありますが(いつの間にか銀座の並木通りにもビルができたようで)、その辺はもっとお詳しい方にお譲りするとして・・・。
- Belruti(ベルルッティ)/E Mio(エ・ミーオ)
- Color:Caramello
長年熱望していたレザーバッグ(ブリーフケース)、行き着いた先はBerluti(ベルルッティ)のE Mio(エ・ミーオ)でした。
ベルルッティの代名詞であるベネチアン・レザーではなく、油分を多く含んだ、厚く柔らかいヴィテッロ・トランクレシーヴォ・レザーを使ったバッグとなります。軽い傷ならブラッシングで消える、とのこと。その真価はいずれ実践で発揮されてくるものと思います。
色はキャラメロというタンのようなカラー。ご覧の通りムラ感が強く表情豊かです。今回、靴の色との相性などはひとまず脇に置き、長く愛用する上でエイジングや色の変化を楽しめるカラーを、とこの色を選びました。変化を楽しんでもらいたいというメーカーサイドの意向を最も反映したカラーだと思います。いずれ濃淡が増し、強い飴色に育ってくれれば、と。
大胆で優雅な曲線と丁寧な縫製。そして惚れ惚れするほどの洗練された佇まい。デザイン性と機能美を持ち合わせたまさにオルガ女史の傑作です。
このあと何年後、何十年後、自分の未来はどうなっているか今のところ知る由もありません。仕事内容や今の職場にいるかさえもわかりませんし、ましてや勤め人であるかだって疑わしいこの変化の激しい時代ですが、どんな未来が訪れたとしても常に携えることのできる、自分の中の確信がこのバッグにはあります。
安易にメディアで使い尽くされ、今や死語と化してる「一生モノ」という言葉ですが、カバン(レザーバッグというよりこのバッグには性に合っているように思います)にあってはそれも言えるのではないかと思っていて。私はレザーバッグに関しては無知ですが、これほど自分の感性に響くレザーバッグはこの先そうあるようには思えません。逆に、長く愛せる逸品に若い時期に出会えたことを幸運に思いたい。
あと10年して新品のカバンを使い始めるのはちょっと恥ずかしい。「今から投資すべきはカバンだ」と、腑に落ちてから1年、ようやくたどり着いた到達点。生涯に渡って共にできるなら清水の舞台から飛び降りてもいいか、と覚悟を決めて飛んでみたら、そこには想像以上に素晴らしい光景が広がっていました。
そうは言っても、いずれ黒のレザーバッグは欲しくなると思います。気になるメーカーもありますし、必要性もある。多分この先手にすることになるでしょう。でも、それはあくまでビジネスシーンにおいてのみ、限られた役割を果たすことに徹する気がしていて。きっとシーンを超越して心の支柱として鎮座するのはこのエ・ミーオなのだと思います。
この数年、時計や靴、そして洋服と、身の回りのアイテムを揃える中で、失敗を繰り返しながら、多少なりとも目も養われ、これから残すべきものが見えてきたように思います。実用面・親和性・愛着など、包括的に判断し、視界に捉えた集大成。
もちろんこれからも嗜好は変化していきますが、これからの自分にとって、一つの方向性が示されたといったら大げさですが、そんな気持ちでいます。これからきっと傷もつくでしょうし、使い方に応じて形も変化してくるでしょう。これからはそれを素直に楽しみたい。逆に変化しないなんてつまらないですから。
すでに使い始め、毎回クリームを入れながらこれからのことを思案中です。これまで孤軍奮闘していたTUMI(トゥミ)はこれで戦士の休息、ようやくメンテナンスに出すことができます。トゥミは一部のパーツ交換をお願いしようと思っています。この2つのバッグ、とてもうまく共存できる気がしています。
・・・終わり方を見失ってしまいました。ダラダラと申し訳ありません。一旦ここまでにしたいと思います。長文にお付き合いいただき誠にありがとうございました!