【CD】SPOTLIGHT KID/TEN THOUSAND HOURS
【レクイエムにも似た安らぎを】
SPOTLIGHT KID(スポットライト・キッド)の紹介には「英国ネオ・シューゲイザーの雄」なんて仰々しい形容がされている。しかしそう言われても僕にはイマイチ ピンとこない。
元々「シューゲイザーなんて音楽、どこが面白いの?」って方の人間だし、音楽をカテゴライズすること自体どうかと思っているので、「シューゲイザー」というジャンルの音楽を食わず嫌いするつもりはないのだけれども、若干もてはやされた印象のこのジャンルに対し、いささか斜に構えていたところがあったかもしれません。
しかし、スポットライトキッドの3rdアルバムとなる「TEN THOUSAND HOURS」は、僕の中の些細な葛藤を優に超え、素晴らしいアルバムだと思います。
(SPOTLIGHT KID/TEN THOUSAND HOURS)
時にポップ、時にロマンチック、時に暴力的に放たれる音の上を、囁くような歌声が残酷なまでに美しく響き渡り、我々を甘い蜜で引き寄せるようにその世界観の中へと引きずり込んでしまう。
リバーブとフィードバックノイズ、何かの始まりのようであり、終焉のようでもある幻想的な調べ。激しく歪むノイズの中にある静けさや普遍性、混沌とした中にある、ある種の安らぎは無条件に受け入れざるを得ない。
(SPOTLIGHT KID/BUDGE UP)
中毒性を帯びて僕の心を捉えて離さず、このところ朝夕毎に脳内に音を流し込んではその世界に入り浸っています。聴く音楽はその時の気分で大きく変わりますが、5月に入ってからはヘビーローテーションとなっているスポットライト・キッド。この傾向は・・・もしや五月病でしょうか(笑)。
それではまた!
【シューゲイザー(Shoegazer)とは】
ロックのスタイルの1つ。英語では正確にはシューゲイジング(Shoegazing)と表現する。フィードバック・ノイズやエフェクターなどを複雑に用いた深いディストーションをかけたギターサウンド、ミニマルなリフの繰り返し、ポップで甘いメロディーを際立たせた浮遊感のあるサウンド、囁くように歌い上げるボーカルなどがシューゲイザーの一般的特徴として挙げられる。(以上、Wikipediaより抜粋)
TAGS: SpotlightKid | 2014年5月8日