【本】全面改定版 はじめてのGTD ストレスフリーの整理術/デビット・アレン(二見書房)

限られた時間の中で最大限のアウトプットを実現するために

昨年は管理職に昇格すると共に長男も生まれ、それからあっという間に1年が過ぎてしまいました。

この1年間、日を追うごとにますます仕事と育児に追われ、自分の時間なんてもう無くなったてしまったのでは?と錯覚するほどの生活環境の変化。

年齢も30代中盤を迎え、時間の貴重さを痛感すると共に、何もしない時間や、漫然と過ごす時間が「勿体ない」だけでなく「罪悪である」とすら感じ始めています。

とは言え、職場では中間管理職、家庭では子ども中心の生活と、どうしても自分の都合だけで物事を進められず、他人の都合に合わせなければならない状況の中で、「今日は絶対にこれをする!」と決めてもできないことの方が大半。

例えば、ブログを書こうにも、写真を撮って加工して、文章を書いて・・・なんて以前のようにはできないし、自分に課したノルマはその分、全てストレスに変わってブーメランとして返ってくるばかり。

年齢的にもインプット以上にアウトプットやその結果が強く求められようになり、効率良く物事をこなし、短時間に集中して取り組むなど、時間の使い方の一助になればと手に取った本がこちら。

 

20160605-03

(はじめてのGTD ストレスフリーの整理術)

仕事や家庭で大小様々な抱える社会人(もちろん自分も)の頭の中は、日々様々な不安や懸念、それにストレスが渦巻いています。

雑多な事務処理に追われて手つかずのままの課題、整理できぬままデスクに積み上げられた資料、プライベートでは子どもの教育方針から旅行の計画、読みかけの本からマイホームの検討まで、対処しなければならないことで頭の中はパンク寸前。

とりあえず手を付けやすいものから処理し、つい仕事をした気になりがちですが、結構片付いたと思った仕事も本質的な課題は一向に進まず、片付けた分だけ次の雑務が舞い込む始末。こんなことでは価値あるアウトプットはいつまで経ってもできません。

この本は、抱えている仕事や頭の中にある不安因子を、①把握し、②見極め、③整理し、④更新し、⑤選択する、5ステップからなる「Getting Things Done(GTD)」という整理術を解説した実践的指南書です。

簡単に言うと、頭の中にある”やるべきこと”や”気掛かりなこと”はもちろん、読みたい本や浮かんだアイディアなど、頭の中にあるものを全てを一度書き出すしてインボックスという箱の中に放り込み、放り込んだ順に以下のGTDのワークフローに沿って今後とるべき行動の仕分けをしていきます。

  1. それは行動を起こすべきことか(否ならゴミ箱か資料としてファイリング)
  2. 2分以内にできることか(できるなら今すぐ片づけてしまう)
  3. 自分でやるべきことか(否なら人に任せて自分の手元からさっさと手放す)
  4. 特定の日付にやるべきことか(スケジュールに記入してその日が来るまで忘れてしまおう)

そして最後に残ったものが、まさに今取り組むべき仕事、といった具合です。

 

20160605-02

(頭の中を可視化して整理するだけのGTD)

重要なことは、頭の中に気掛かりなことを覚えておこうとすると、今やらなければならない目の前の仕事に集中することができなくなるため、とにかく洗いざらい目に見えるようにすること。

紙とペンと箱といったアナログでもいいし、デジタルガジェットの方が管理が得意な人ならスマホのリマインダーを使ってもいいので、頭の中身を吐き出して可視化し、片っ端からGTDのワークフローに当てはめて仕訳をしていくのです。

不安因子を吐き出して全体を俯瞰することで安心感を得ることができれば、落ち着いた気持ちで、今一番手を付けるべき仕事に集中することができ、スピードや質も向上し、生産性が格段にアップするといいます。

 

20160605-01

(限られた時間で最大限の成果を上げる)

このGTD、最初の洗い出す作業が結構大変ですが、書き出した内容を見回すと、これまでどうすべきかという判断も下さず、考えることを後回しにして頭の中にしまい込んでいたモノが大半なんですよね。

全ての事柄をワークフローで順に見ていくと、「いつかやろう」とか、「忘れないようにしよう」とか、そんなことでメモリの容量を食ってしまい、結果的にパフォーマンスが落ちていることに気付かされます。

「今はこれはやらなくていい」という判断を下せれば、来月のスケジュール帳に記してアラートすればいいし、「後で役立つかもしれないから」とデスクに積んで取って置いた資料は、さっさとファイリングかスキャニングして視界から消すこともできます。

また、この本の中では、隙間時間を最大限に活用するための管理法にも踏み込んで、最大限のパフォーマンスを発揮できるよう多くの事例と格言と共に紹介をしていて、最初は面倒臭そうで実践には不向きに感じたGTDがぐっと身近に感じられます。

GTDにより物事を整理し、自分の時間を制することができている状況下では、どんなに急な要件が飛び込んできても、平穏な気持ちで受け入れられる余裕を持つことができます。

そして、28歳頃までにインプットはほぼ終了し、あとはアウトプットで実際に成果を出さなければいけないとされる社会の中で、どんな時も常にアウトプットし続けるパフォーマンスは、今の自分に必要なことで、繰り返し読んで1日も早く習得したいと思っています。

日々仕事や家庭に追われ、ストレスに悩む方には、ぜひご一読いただきたいオススメの一冊です。

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