【MTO】山神シャツの仮縫いに行ってきた
仮縫いの重要性
昨年11月初旬には仮縫いの予定だった山神シャツですが、12月に入っても音沙汰がなく、年末近くになってようやく「準備ができた」との連絡をいただきました。
特に急いでいるわけでもなかったので、慌ただしい年末年始は避けて、年が明けて1月中旬、ストラスブルゴの店舗にて仮縫いによるフィッティング確認をしてきました。
自分の身体に合わせ裁断され、組み上げられた仮縫いのシャツに袖を通し、姿見を見ながら山神氏と気になる点を確認していきます。
試着する自分は当然ですが、しわの寄り具合などから、こちらが気になった箇所や着心地における些細なストレスを話さずとも理解されて、指摘・改善提案される点は「すごい」の一言に尽きます。
しわの入らない背中やきれいに昇る肩のラインなど問題ない箇所もある一方で、胸元や攻めたアームホールについては若干の修正が必要という見解で一致しました。
(肩や背中回りを確認)
内側に入る肩と小さなアームホールは山神シャツの特徴的な部分の1つですが、可能な限り身体に近づけながらも着心地を邪魔しないようギリギリの距離感で考慮されているだけに、今回気になったのは中に着るインナーシャツとの関係。
市販のインナーシャツのアームホールは広いため、アームホールの小さい山神シャツと脇の下の辺りで干渉してしまい、攻めた山神シャツの着心地を損ねている気がして、インナーシャツをサイズから見直すか、またはインナーを着ないという選択が必要では、と考えて相談してみました。
しかし、山神氏の答えはNO。「インナーはこれまで通り、シャツのサイズを修正しましょう」とのことでした。
シャツを長く大切に着たい人の多くは皆インナーシャツを着ており、わざわざそれを変える必要はなく、また着心地の変化を気にする自分に対して、アームホールを若干広げても変化はほとんどわからない程度だろうとのことで納得しました。
(下げたブレイシーズが邪魔でシルエットが分かり難い)
その後、仮縫いのシャツから襟、右袖と順番に解体してはバランスを見て、修正内容を直接生地に赤ペンで記入していきます。
組み上げられた仮縫いのシャツはすでに完成度が高かったように思いましたが、胸元と肩回りに書き込まれた入念な修正内容を見る限り、今後も細かい補正が入るようです。
仮縫いは「完成一歩前の確認作業」程度に考えていましたが、身体を採寸しただけではわからなった、他の衣類との関係でもこうして修正が入るなど、本当に重要な工程なのだと実感しました。
完成予定は当初2月初旬とのことでしたが、作業が遅れており、完成は春先になるとのこと。期待しながら気長に待ちたいと思います。