「目標は持たず、ただ目の前の道を走ることだけ考えて」

ランニング

何だか映画「フォレスト・ガンプ」みたいなタイトルですが、久しぶりにランニングについて。

 

この1ヶ月でようやく本格的にランニングを再開することができました。結局、怪我をしてから再開できるまでに10ヶ月以上を要しました。苦痛に感じるほど長い時間でした。

またランニングできるようになり軌道に乗ってくると、すぐに「ハーフを走りたい」「大会に出たい」など、新たな目標を立てたくなるのですが、今回は敢えて目標は定めないことにしました。

強いて目標らしいものを挙げるとしたら、「目標を立てないこと」が目標でしょうか。

 

すぐに目標を立てたがる癖があり、目標があった方がやりがいもありますが、これまで、ハーフを走りたい、大会に出たいなど、色気が出るたび、必ずと言っていいほど怪我をしてきました。

「頑張り過ぎてしまう」と言うと聞こえはいいですが、単に日々の練習ノルマをクリアするだけが目標になってしまい、無理をして走ってしまったことが故障の原因なのだと内省しています。

 

ランニングは自分が思っている以上に成果が出るまでに時間の掛かるスポーツなのだと思います。だから短期間で一定の結果を求めて頑張ってしまう自分の場合、上達するよりも先に故障を繰り返すのでしょう。

僕の場合、単にせっかちなんですね。だから、これまで自分が立ててきた目標は、恐らく早計なものばかりだったのだと思います。

 

怪我をして気が付いたことがあります。それは「走れている時の自分が好き」だということ、そして「日々走れることが何よりも幸せ」だということ。

毎日走れている時は、体調も良く、身体も絞れて、気持ちも常にポジティブでいられます。多少のお酒も、体重や肌の状態を気にせず飲めますし、気持ち良く入眠もできます。そこには、思い描く自分の姿や理想とする日常生活がありました。

それが、怪我をして走れないことで全ての歯車が狂い始めました。不眠、体重増加、ニキビ、何より気持ちの面でも些細なことでイライラしてしまい、思考までネガティブになる日々がつい最近までずっと続いていました。

 

走りながらふと、「自分にとって走ることは、フルマラソンを走ることでも、大会に出ることでもなく、毎日を充実させるために欠かすことのできない生活習慣なのだ」という気持ちに至りました。

だから、今後は大会を目指すことも、トレーニングメニューを変更することも、スクワットなどの筋トレも敢えてしません。

「毎日淡々と走っていてもフルマラソンは走れない」と言いますが、今の自分にとって、毎日を気持ち良く走ることこそが目標であり、自分にとってはスクワットで膝を壊してまた走れなくなることの方がよっぽどリスクです。

 

6kmを走ると大体30分ちょっと。朝の限られた時間に適度に汗が流せて満足感も得られる、ちょうどいい距離です。以前なら10kmは走らないと満足感は得られませんでしたが、速く走っても1時間コース。毎日同じ距離を走り続けることは困難です。

何も距離やタイムだけが走る目標の全てではないことに気づき、雨の日や時間が短く長距離を走り足りない日は「翌日の楽しみに取っておく」くらいに心の余裕が生まれたのは、敢えて目標を持たないことで得られたメリットかもしれません。

 

「ランニングの怪我はまじめな人ほど治りにくい」とどこかのブログに書いてありました。自分の場合はまじめではなくせっかちなだけですが、ハーフが目の前に迫り、大会にも出たいという欲がチラつき、焦っていた自分がいました。

ランニングを始めた理由は、お金も掛からず、一人でマイペースにできるスポーツだからだったはず。それなのにいつしか前提が崩れていることに気づき、再び原点に立ち返ろうと思います。

 

目標を持たないと、自分の身体と対話しながら走れますし、調子が悪いと思ったらすぐに中断することもできます。ノルマを決めていたら体の変化に気づかなかったり、ノルマを優先し無理をしたりするはず。今の自分にとって、目標がないことが一番の怪我の予防策です。

 

毎日適度に負荷をかけ、寝る前には走ったのと同じくらいしっかり柔軟をする。10時過ぎには子どもと一緒に就寝し、朝はいつもより少しだけ早く起きて走る。雨が降ったらご褒美と思って身体を休ませ、ブログを書いたり靴を磨いたり余暇を過ごす。

そんな毎日のおかげで、最近は精神的にも肉体的にも調子は良好です。ランニングを再開し、様々なことに前向きになれている今、走ることへも向上心は湧きますが、怪我をして走れなかった日々を思い出すことが一番の抑止力になるようです。

 

怪我なくランニングできていることが何よりも幸せであること、そしてこの日常は自分にとってかけがえのない時間なのだと実感し、今度こそこの習慣を途絶えさせることなく、ずっと続けていければ、と心から願っています。

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