【投資】米国株:エクソンモービル(XOM)を新規購入

投資・マネー

エクソンモービルへの投資、建て前と本音

「すでに目星をつけた米国株はほとんど買い揃えた」ことは、先日こちらの記事でも触れましたが、その記事の中で2銘柄ほどまだ購入を迷う銘柄があることにも言及しており、その1つがフィリップモリス(PM)であり、そしてもう1つがエクソンモービル(XOM)でした。

ジェレミー・シーゲル教授の著書「株式投資の未来」の中で、頻繁に取り上げられたこの2銘柄ですが、今も連続増配を続けているものの利益はヨコヨコ、もしくは減少傾向にあり、年々配当性向が高まる一方で増配余地は段々減少しています。

将来的に増配中断や減配懸念、大嫌いなタコ配状態に陥る可能性など、解消できていない不安要素も多く、これまで投資に至りませんでしたが、2銘柄に共通した投資妙味を考えたところ、やはり厚いキャッシュフローなのだろうという結論に達しました。

そんなわけで、最近は原油動向に振り回されて株価の変動も激しく、業績も低迷しているエクソンモービルを、不人気な時にこそ買う意味があると考え、打診買いをすることにしました。

 

(エクソンモービルを打診買い)

配当利回りは4%をちょっとですが、業績や株価の変動リスクを考えるとまだ物足りないくらいですね。一方のリスク要因ですが、原油価格は中東情勢などの地政学的リスクなどですぐに大きく振れますから、気にしても仕方がありません。

個人的には、エクソンモービルを使って原油価格の動向を軸に、自身のポートフォリオ内で銘柄同士の相関を確認してみたいと考えています。どういうことかと言うと、例えば、原油価格が上がればXOMの株価も上がるでしょうが、一方で風下の化学メーカーなどは原料価格の上昇で収益を圧迫します。

すでに保有しているプロクター・アンド・ギャンブル(PG)などは製品の多くを石化原料から使っていますから、エクソンモービルとは株価が逆方向に振れ、ポートフォリオ内で原油のもたらすリスクが相殺されることを期待しています。

 

(業績は低迷してもフリーキャッシュは潤沢)

エクソンモービルは、最近業績が低迷しており、1株利益(EPS)より配当が上回る、いわゆる「タコ配」の状態に陥っていました。一方で同社はキャッシュリッチな企業で、営業キャッシュフローも多ければ、フリーキャッシュも潤沢です。

ただし、利益は出なくともフリーキャッシュさえあれば配当は可能です。エクソンモービルは、業績が悪化している時期でも営業キャッシュフローは例年並みにしっかり稼ぎ出してきました。

バリュー株投資ではEPSの成長性やROEなどに注視しますが、シーゲル流に倣えば、連続増配とキャッシュフローに着眼点を移した投資を、実践を通じて理解を深めてみたいという思いに至り、購入したのが今回のエクソンモービル。

不人気で人が嫌煙する時に買わないと利益は上げられませんので、不安要素もあり株価を下げている時でもキャッシュフローが安定的であれば買ってみてもいいのでは、というのが今回の購入の建前です。

 

(「石油の帝国」でエクソンモービルに惚れた)

ただ、何だかんだ理由を並べてきましたが、正直なところ、去年夏に図書館で「石油の帝国」(スティーブ・コール著、ダイヤモンド社)を借りて読み、ずっとエクソンモービルに投資したかったというのが本音で、前段の理由は半分こじつけです。

余談ですが、先日国務長官を解任されたティラーソン氏は元エクソンモービルのCEOで、「石油の帝国」の後半の主役だった人物です。前半の主役であるレイモンドのインパクトが強烈過ぎて、ティラソンはちょっと影が薄いですが(苦笑)。

ナショナリズムの高まりによる資源国からの締め出しや、軍と民族間の紛争、人権侵害に関与したとされる嫌疑など、常に難しい経営判断を求められる同社は、国家以上に国家然とした規律と方針を持ち、自国の政府にも頼らず乗り越えていく姿勢に惚れました。

 

(銘柄分散を続けた結果、増え過ぎた感)

まぁ、投資は銘柄に惚れると大抵失敗するんですけど、これだけ分散していれば1銘柄コケたところで大した痛手ではありませんから、好きな銘柄を買わせてもらおうかと。

株価はまだまだ下げるかもしれませんし、上昇に転じるかもわかりませんが、読めない相場についてあれこれ考えず、株価が下げたら自らが適正と思う価格で買い進め、回復局面はコツコツとポートフォリオのリバランス、という方針で投資と向き合っていきます。

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