ひとりの時間
9月に2度あった3連休(そのうち1回目は有給休暇を使ったので実質4連休)も家族サービスで終わってしまい、やりたいことは溜まる一方。流石にたまりかねて嫁さんに懇願し、日曜日に妻子だけで実家に遊びに行ってもらいました。
かれこれ数カ月ぶりの自宅で過ごす一人時間。やりたいことは色々あるけれど、真っ先に浮かぶのはやはり靴磨き。きちんとクリームを入れるのはいつ以来か、思い出せないくらい昔のことのような気がします。
実は嫁さんの妊娠が分かってからというもの、重いつわり(悪阻)で「革靴や靴墨のにおいが駄目」と言われてしまい、家の中では夜な夜な磨くわけにもいかず、嫁さんが家にいる間は手を付けられずにいました。
妻子を送り出した後、部屋ににおいが残らぬよう窓を開け放ち、新聞紙を広げ、茶靴を中心に新聞紙に乗るだけ靴を引っ張り出して(計6足でした)、景気付けにビールの栓を抜いてからひとり黙々と靴にクリームを塗布していきました。
雨に打たれた靴はカサカサ、ヒールカップはどれも通勤電車でぶつけられた跡があって痛々しい。クリームに水を少し加え、くるくると円を描きながら靴が欲するだけ十分にクリーム塗り込んでいきました。
普段から余程のことがない限りポリッシュ(缶ワックス)はしないのですが、後ろからヒールカップを蹴られてしまうのはどうしようもなく、保護のためにもカカトだけはワックスをしようかなぁとか、靴のことをあれこれ考えながら。
有色クリームで少しは傷が目立たなくなればいいけれど・・・。
全て塗り込んだ時点で小休止。1本目のビールを飲み終え、気前良く2本目の栓も抜き、新たなガソリンを補給してから今度はブラッシングを開始。
最近は無色でサラサラのディアマントばかり使っていたので、久しぶりにビーズワックスの有色クリームを塗った靴をブラッシングすると、重さも手応えも全然違います。指や腕の疲労感、そして腰の痛さもどこか懐かしく。
乾拭き、ブラッシング、ストッキング磨きと、3段階で磨き上げた靴はくすみが取れて光沢感を取り戻し、最初よりはだいぶ生き返った様子。
靴磨きに没頭して気づけば夕方。なんてことはない暇つぶしの延長とさえ思っていたこの時間が、今では最高に贅沢な時間の過ごし方だと思えてくる。まさかこんな日が来るなんて皮肉なものだなぁと苦笑い。
そんなことを思っていたら早くも家族のご帰還。少しスッキリした気持ちで2人をお出迎え。9月最後の休日はこうして過ぎていきました。
TAGS: Care | 2019年10月1日