【本】食べる投資 ハーバードが教える世界最高の食事術/満尾正
いつまでも若いつもりでいましたが5月で40歳になり、初老の仲間入りです。今まで以上に体調管理が気になるようになり始めた矢先、本屋の投資コーナーのそばに平積みになっていたこちらの本、手に取ってみたらすごく面白くて。
著者は、日本のアンチエイジング医療の第一人者である満尾正医師。
どんな時も休んではいられないビジネスパーソンに向けて、パフォーマンスを落とさず能力を最大限に発揮するために必要な栄養素と、それらを補うための手法を分かりやすく解説しています。
日本の医学部教育のカリキュラムには「栄養学」が存在しないそうで、米国などの先進国と比べて遅れているそう。日本の栄養の摂取基準はあくまでも欠乏症を防ぐことが目的であるのに対し、米国などでは疾病予防を目的にした基準が用いられており、欧米の方がずっと進んでいるとのこと。
サプリの成分表示を見ても、国産と海外品では主成分の含有量に大きな差がありますが、これらも国による摂取量の基準の違いや、サプリに求める目的自体に違いがあることなどが影響しているようです。
特徴的だったのは、なかなか食事から摂取し難い栄養素は、効率よくサプリから取り入れるよう促している点です。それまではサプリを使うことにいささか抵抗がありましたが、読んでみて改めて関心を持つきっかけになりました。
その他、ココナッツオイルを常備する、コーヒーとチョコレートでコーヒーブレイクするなど、ちょっとユニークな「食べる投資」が10項目あり、どれも即実践できる内容ばかり。これなら早速やってみよう、という気にさせてくれます。
私もこの本の影響を受けて、普段の食生活と体調を改めて考えるイイ機会になりましたし、サプリメントやココナッツオイル、濃厚カカオチョコレートの摂取などを実践してみるきっかけになりました。
更に、第2章には積極的に摂取すべき栄養素ごとに、食事から効率良く取り込める料理のレシピが掲載されており、見るとどれも美味しそうで、とにかく簡単!思わず試してみたくなります。
ね?どれも美味しそうでしょ?何品か作ってみましたが、家族の評判も上々。知識を即実践に移せる点でも良く考えられており、栄養素をピンポイントで補給したい時に台所にあると大変重宝します。
レシピは、巷の健康料理本などとは異なり、塩分や砂糖を控えるといった引き算はなく、栄養素を効率良く簡単に摂取するか、ということに主眼を置いている点が印象的です。
最後に、「食べない投資」として11項目が挙げられています。例を挙げると、甘い飲料、糖度の高い果物や野菜、白い主食(米やパン)などです。その他、タバコ、アルコール、トランス脂肪酸等を摂取するリスクについて記されており、ドキッとさせられます。
飽食の時代、気軽にカロリー摂取できる環境にありますが、適切な栄養価を摂取することと同じくらい、身体に悪影響を与える食べ物や飲み物を口にしないこともまた、投資効果は大きいことを説いて締め括っています。
自分はもとより、子どものおやつなどについ気軽に与えてしまいがちな食べ物・飲み物が多く含まれているので、注意しなければと改めて考えさせられました。
様々な種類の栄養素、名前だけは知っているものの、どのように身体に作用し、影響をもたらしてくれるのかについてはイマイチ理解できていませんでしたが、この本を通じて栄養素と身体の関係について学ぶことができましたし、今後の食生活で意識する大変良いきっかけになりました。
病気をせず、常にポジティブ思考で人生を謳歌するためにも、必要な栄養署は意識して取り込み、避けるべき食べ物は極力避けて、心身共に充足した状況をキープし続けていきたいものです。
余談ですが、やはり魚料理は大変身体にイイことを改めて知るに至り、下準備が面倒でつい嫌煙しがちな魚も積極的に食べようという思いに至り、魚がさばければレパートリーも広がるかと魚の開き方をマスターすべく奮闘中です。
まずはイワシの手開きはマスターしましたので、次はアジの三枚おろし、魚さえおろせればずっと食卓も豊かになりますしね。包丁さばきを覚えるのも立派な投資ですから。