スウェード考察
前回のChurch’s(チャーチ)Fairfield(フェアフィールド)の続き、
題して「屁理屈編」をお送りします(笑)。
さて、スエード靴を探す中で学ぶことも多く、特にスエードの色について
自分にダークカラーは向かないなという結論に至りました。
はじめはブラックスエードが欲しいと思っていたのですが、
スエードの起毛感のせいか、足元だけポスターカラーで塗ったような
ベタッとした印象に。
試足を続ける中でわかったのは、スエード素材は靴の陰影が出しにくく、
全体的にどこかボテッとした印象を与えてしまうということでした。
そのため、どことなく締りがない印象の足元は、背がそれほど高くない自分にとって
不向きな素材であるように感じました。
しかし、逆にいい面で気づかされたこともあります。
これはないだろう、と思っていた明るいカラーのスエードの方が、
意外にも足元を立体的に映したのです。
銀面(革)の時は暗いカラーが足元を引き締めるのに対し、スエードのカラーの
場合には銀面とは反対の効果を示すというちょっとした発見があったのです。
これは恐らくこういうことだろうと思います。
銀面は光を反射しますが、スエードはその効果がほとんどありません。
ですから、銀面は光(白)の反射を際立たせるダークカラーの革の方が
靴自体の陰影を生み、ひいては立体感を生み出すわけですが、
スエードはその光をほとんど反射しない。
その替わりに、スエードの場合、影(黒)とのコントラストで立体感を
生み出すのではないか。
つまり、影(黒)と対極に位置するライトカラーになればなるほど
影が靴の持つシルエットをはっきり浮かび上がらせる効果があるのではなかろうか。
・・・と、ここまであくまで完全な私の持論であり、推定の範囲を出ませんけど(汗)。
しかし実際に様々な靴に足を通して、何となくそうではないかという確信を得ました。
そんな発見(?)ができたのも度重なる試足の賜物かな、と感じています。
以上の考察ゆえにマラッカブラウンという当初の予定にはなかったカラーに
行き着いたのですが・・・やはり理屈っぽいですね(汗)。
次回は素直に履き心地など、万人の参考になる情報を提供できるよう心がけたいと
思いますm(_ _)m。
では続きはまた次回。