【投資】連続増配ながら業績不調の栗田工業(6370)バリュー株から外れ泣く泣く売却です。
第78期中間配当をいただき、その後売却となりました。
栗田工業(6370)は高度な水処理技術を持つ企業で、分類は「機械」とされていますが、事業は水処理薬品事業と水処理装置事業が二本柱ということで、化学メーカーと機械メーカーの両面を持った企業となります。水のスペシャリストということで、高い技術力を背景に海外でも大いに活躍できるもの期待しておりましたが・・・その現実は厳しいようです。
そんな栗田工業から中間配当金をいただきましたのでご報告します。
【配当金】
種別 | コード | 銘 柄 | 配当金(1株) | 配当内容 |
---|---|---|---|---|
日本株式 | 6370 | 栗田工業 | 22.0円 | 中間配当 |
中間配当は昨年同期比1年増配の22円となりました。前期・後期とそれぞれ1円ずつ増配しており、今年は44円になる予想。増配は嬉しいのですが・・・心配なのは業績の方。
こちらが株主通信。最近、このサイズが増えていますね。中間報告ですから十分かと思います。「水のクリタ」だけに表紙は水辺のイラスト。らしくていいのではないでしょうか。
さて、問題の業績面ですが、第2四半期の短信発表の際、下方修正を発表しています。当期見込みは前年割れ、純利益は当初の3分の2へと大幅な下方修正となりました。
栗田工業は良くも悪くも安定的だと期待しておりましたが、業績は思いの外苦戦している様子。特に水処理装置セグメントでは利益は千年同期比63.1%と大きくマイナスとなりました。
シャープやルネサスエレクトロニクスなどを見てもわかる様に、日本の液晶テレビや半導体などの不振が高純度水を供給する同社にとっても大きな影を落としているようです。
それならば海外で、と思うところですが、新興国に展開する水処理メーカーは総合力で勝る仏・スエズ社などいわゆる水メジャーが席巻しており、栗田工業も高い技術はあるのにスポットではなかなか入り込めないのが現実のようです。
特集として、高純度水が医薬品に使われていることが紹介されています。電機・電子業界が不振に喘ぐ中、まだまだ活躍するフィールドがあることを示す内容に、多少の安心材料にはなりますが、株主としてはもっと世界で戦ってほしいと思うのが本音です。四季報を見ても海外販売比率もあまり高くないのが残念でなりません。
【投資】
種 別 | コード | 銘 柄 | 売 買 |
---|---|---|---|
日本株式 | 6370 | 栗田工業 | 売 却 |
さて、そんな栗田工業ですが、私は12月17日に一度全株を売却しました。2期連続の減益はほぼ確定的と判断。個人的な投資ルールとして、2期連続の減益はバリュー株の対象外としており、それに従った格好です。今回は、翌年から税率が上がることやNISAが始まることもあり、急ではありますが年内の処分を決めました。東日本大震災直後に購入した銘柄ですので、まずまずプラスで利確できましたが、バリュー株でなくても無借金の優良銘柄だけに、手放す際は未練タラタラでしたが・・・。肝心の本業がイマイチなので仕方がないと言い聞かせていますが、大好きな企業に変わりないので、業績の回復と共にいずれ買い戻したいと思います。
今回の資金は、今狙っている別の銘柄が値を下げてきているので、そちらを下値で拾うか、J-REITに充てる予定です。ただ、どちらにせよ来年に控えたNISAスタート以降で考えておりますので、年内は様子見ですね。
そんなわけで年末最後の売買報告となりました。それではまた!
TAGS: 6370 | 2013年12月19日