【投資】当初の狙いが横滑り?~日立建機(6305)購入~
美しい円グラフを求めて・・・。
前回アサヒグループHD(2502)を売却しましたが、同日新たに1銘柄を購入しました。購入したのは油圧ショベルで国内2位、世界3位圏の日立建機(6305)です。
個人的には日本が誇るべき産業機械メーカーが大好きでして、一時期「国内外・産業」カテゴリの銘柄ばかり保有していた時期がありました。その後、栗田工業や住友金属鉱山、旭硝子などを次々に処分した結果、すっかりこのカテゴリだけが極端に凹んだ状況になっていました。
そこで今回は、日立建機の購入に至った顛末について記録しておきたいと思います。
(過去の記事)
イビツな形の組み入れ構成比
国内株式は現物投資をしておりますが、リスク分散のために5~10銘柄程度に分散投資し、その銘柄も極端に偏ることが無いようザックリ5分類(自社株を含めると6分類)に分けてバランスを取っています。
しかし、これまで栗田工業や住友金属鉱山、旭硝子などを相次いで売却したせいで「国内外・産業」カテゴリだけが目立って薄くなってしまいました。
(「国内外・産業」は全体の6%)
そのため、この部分を補うのは機械・金属・非鉄辺りから、と考えており、最近では建設機械メーカーのコマツ(6301)に狙いを定め、株価2,000円近辺で待ち構えていました。とは言え、相場は穏やかな上昇傾向、そう易々と圏内に入ってきてはくれません。
そんな中、同じ建設機械メーカーの日立建機(6305)がとても割安に思えてきて、コマツ狙いから日立建機に切り替えることにしました。
日立建機とコマツの比較~日立建機について~
当初、全く想定していなかった日立建機の購入ですが、内容を見るとなかなか妙味があるように思います。コマツと比較しても一長一短あり、すべてに劣るといったこともなく、悪くない気がします。
日立建機のデータをまとめたものがこちら。
注目すべき点はいくつかありますが、箇条書きにするとこんな感じです。
- EPS(1株利益)が2011年から連続前年更新(続く2期も更新予想)
- 営業利益率10%間近(本中期経営計画で営業利益率10%達成を目標)
- ROE(予)が10%以上
- 配当金3%超
- PER10倍以下
- PBR1倍に限りなく接近
特に、1.会社四季報ベースではありますが今期、来期を含めEPSが年々増加傾向にあり、3.ROEも10%と予想される中で、5.PERが10倍を下回っているのは大変割安感があり惹かれました。
また、2.営業利益率についても本中計の中で10%を目標と掲げており、努力目標ではありますが実現可能な数字と判断しました。
日立建機とコマツの比較~コマツについて~
一方、コマツのデータをまとめたものがこちら。
ROE 10%以上、営業利益率 10%以上と大変優秀な銘柄です。配当利回りもそこそこあり、とてもバランスの良い印象を受けます。
なによりずっとコマツを追ってきましたので、事業の良さを知っているだけに多少割だけでも購入したい衝動に駆られます。思い入れが強いと失敗するんですけどね。
さて、どっちにする?
十分比較して悩んだ結果、最終的に日立建機に決定しました。
バリュー株の原点に立って、「着実に収益を上げ続ける企業を割安に買う」という意味では、日立建機の方が割安感があるように感じました。
コマツもPERが15倍以下なので、投資対象として十分割安だと思いますが、何しろ日立建機の方はPER9.7倍と、さらに割安に放置されている気がして、株価上昇余地もありそうです。
上昇余地の根拠としては、PERによる割安感だけでなくBPS(1株あたりの純資産額)の比較でも感じることができて、比較するとコマツのBPSが1,444円に対し、日立建機が1,828円と大きい。
一方株価は、コマツが2,293円に対し、日立建機が1,947円と低くなっています。個人的には、市場から正しく評価されれば、コマツと同等もしくはそれ以上まで株価は上がると考えています。
ちなみにEPSも、コマツは安定的ではありますが毎年若干上下している一方、日立建機の方は自分好みのきれいな右肩上がりを示しているというのも投資を決めた理由です。
正直なところ、まだ下がる余地は多分にあるように思えたのですが、PER10倍以下であることから、株価上昇の懸念もあり、まずは準備資金の一部で購入。
もし株価が下落傾向になった場合、コマツは2,000円、日立建機は1,800円近辺でコツコツ拾って押し目買いをしたいと思います。さぁ、予想はしてみましたがどうなりますやら。
久しぶりに整った感のある円グラフ!
さて、当初話していた組み入れ構成比のグラフはどうなったかといいますと・・・。
エーザイ(4523)と大塚HD(4578)の入れ替え、アサヒ(2502)の売却と今回の日立建機の購入で、かなりバランスを矯正することができました。グラフを見てひとりニヤニヤと悦に浸っています。
投資判断の根拠となった会社四季報のデータはあくまで予測ですので、今後の決算状況を逐一見守っていく必要はありますが、投資資金的には今のところかなり潤っていますので、会社四季報をもとにホームワークしながら気長に次のチャンスを待ちたいと思います。
均衡の取れた円グラフを描きたい一心で購入・・・なんてことは決してないのですが、5分類組み入れ構成比率はずっと引っ掛かっていた事項なのでスッキリしました。これで熱帯夜も気持ちよく眠れそうです。
間もなく株主総会のピークですね。今年もいくつか足を運びたいと思っています。レポートはまたいずれ。
それではまた!
TAGS: 6305 | 2014年6月19日