Tricker’s(トリッカーズ)大手術の末に・・・。(結果報告)
生まれ変わったTricker’s(トリッカーズ)のカントリーシューズ
重いわ、ヒザは壊すわ・・・で、これまでずっと相性の悪かったTricker’s(トリッカーズ)の M7195 Cap Toe Country Shoes(キャップトゥカントリーシューズ)。
1年かけて粘り強くリハビリ走を続けたおかげで、最近になりようやくヒザも回復。本格的にランニングも再開できるようになりました。
こうしてランニングも軌道に乗ってくると脳裏をよぎるのは怪我の再発への不安でして、ヒザ痛がいつ何時再発するのではないか、と不安で仕方がありません。
百歩譲ってランニング中に再発したならまだ納得できます。しかし、この靴を履いてヒザ痛を再発させてしまった・・・なんてことになったら悔やんでも悔やみきれない。
怪我を恐れればその分この靴を履くこと自体疎遠になってしまいますし、靴なんて履かなきゃ何の意味無い。そこで、ここは思い切ってカントリーシューズを大手術して、リスク因子を一掃することにしました。
それからリペアに出すこと2週間あまり。ようやく戻ってきたカントリーシューズをご紹介します。
(過去の記事)
(こちらが手術後の様子)
早速ですが、こちらが戻ってきたカントリーシューズ。手術後の様子ですが、上から見る限りではあまり変化はわかりませんね?
まぁ、がらりと雰囲気が変わってしまうと元々の良さまで失われてしまうので、個人的にはホッとしているところですが、さて、どこが変わったかお分かりになりますでしょうか・・・?
(リッジウェイソールに交換)
正解は「リッジウェイソール(ブラウン)にオールソール」でした。
“神棚靴”の汚名を挽回すべく、ガンガン履くことを前提にソールを考えると、自ずとラバーソールに絞られ、さらにソールの柔らかさやクッション性なども考えるとラバーソールの中でもリッジウェイソールが一番自分の足に合っている気がしました。
(リッジウェイヒールのクッション性に期待)
店員さんに「ダイナイトソールも大差はない」と言われましたが、ソールの厚さや溝の深さ、ゴムの固さなどを見る限り、ダイナイトソールよりもさらにヒザに優しそうな印象。
これで駄目ならもうサヨウナラしかないと思い、リッジウェイソールに賭けてみることに(大げさ)。
(何かが無いのですが、わかりますか?)
・・・で、実はリッジウェイソールに交換する際に、その他にもう2つ工夫を施しました。
もうね、これやっちゃったら正直”カントリーシューズ”と呼べるかどうかって話なんですが、違いがわかりますか?ヒントは、”何かが無い”んです。
(シングルソールに変更)
そう!ミッドソール抜いちゃいました!だって重過ぎるんだもん。
ヒザから投てき用のハンマーでもぶら下げて歩いているような重さがヒザ痛の大きな原因の1つだとわかってはいたものの、ダブルソールの屈強さに惹かれて手に入れた経緯があり、またそれがトリッカーズらしさ、カントリーシューズらしさだと信じていましたのでなかなか踏ん切りがつきませんでした。
しかし、リッジウェイソールに交換するだけじゃリスクを根絶できないと思い、どうせやるなら徹底的に、と思い切ってシングルソールへの変更をお願いしました。
店員さんに「だいぶ印象変わっちゃいますけど大丈夫ですか?」って何度も確認されましたが、仕様にこだわるあまり、履けなくなるなら本末転倒、履かなくなるよりマシだよねって言い聞かせて「よろしくお願いします」って言って送り出しました。
(ヒールに革を1枚継いで高さを出した)
もう1つはヒールの高さ調整。ヒールを付ける際、革を1枚継いでもらって、これまでより数ミリヒールを高くしてもらいました。
トリッカーズのヒールは面積が広く固いため、ヒール部分が着地するファーストタッチの負担も大きかったのですが、それだけならヒールを柔らかいものに交換すれば済む話。しかし、他の靴と履き比べてみてもう1つの問題が判明しました。
この靴はソール全体が着地するセカンドタッチの際、ヒールとソールの高さがキレイに揃っていたために、普段ならかかとからつま先へ自然と移る体重移動ができず、ソールの着地と共に広く固いヒール全面の着地も同時に起こることがわかりました。
ヒールとソール同時着地により起こる「バターンッ!」という、まるで壁が倒れるような衝撃がダイレクトにヒザに響くことがわかりました。
結局ヒールを小さくすることはできないため、そこで施したのがヒールの高さ調整ということでして、高低差を付けることでかかとの着地からつま先の蹴り出しまでをスムースに足裏の体重移動ができるようにしました。
(大手術の効果は・・・。)
で、オールソールした結果ですが、とにかくこの一言に尽きます。
靴がメチャクチャ軽い!!
「え?何?今までのは靴じゃなくて実は足枷だった?」というくらいの違いがあります。
オールソールする以前に靴に柔軟性をつけるべく散々グイグイ曲げていたものですから、ソールを替えた途端柔らかくなり過ぎちゃった感もあり、ある意味スニーカー感覚と言っても過言ではありません。
屈強な男に憧れて履いてはみたけれどやっぱり自分には向いていなかったみたい、なんて今さらながら思っていますが、悪路にも強いという堅牢さは自分の足にも負担がかかる諸刃の剣だと悟りました。
(晴れてエイジング再開です!)
いささか矯正されて若干大人しくなった印象もありますが、救いなのはこの靴がストレートチップだったことでしょうか。
これでブローグ靴だったら「あれ?何か変じゃない?」「カントリブーツなのに何でシングルソール?」ってなる気がして(ならないか)。
この靴はサイズアジャストに始まり、今回のオールソールに至るまで、購入してから散々っぱら手を掛けてきましたが、これでようやく普通に履けるようになる気がします(今度こそはそうなってくれていると願いたい)。
元々エイジングを楽しめるということで選んだマロンアンティークもすっかり周回遅れ気味でしたから、遅れを取り戻すべくこの冬は積極的に履き回して、これまでほとんど変化のない表情に早く風格が出てきてくれることを願っています。
頼むよ、リッジウェイソール!それではまた!