iDeCoスタートで存在価値を失った個人年金保険を満10年で解約しました

投資・マネー

iDeCoの登場で存在価値を失った個人年金保険

個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入して以来、悶々としていた問題があります。それは以前から契約している個人年金保険の存在価値です。個人年金保険は生命保険会社が取り扱っており、老後の生活資金を準備する目的で販売されています。

10年間の分割受取で生命保険料控除は医療保険(一般・介護)枠ではなく個人年金枠として所得控除が受けられることもあり、私の場合は老後への備えというよりは、むしろより多くの所得控除を受けようと税金面での優遇を目的に加入していました。

しかし、個人年金保険以上にメリットが大きいiDeCoがスタートしたことにより、個人年金保険の存在価値は一気に失われてしまいました。

毎年の所得控除では一部しか対象にならない(控除対象上限:旧5万円、新4万円)個人年金保険に対し、iDeCoは全額所得控除の対象になります。運用についても確定給付型の個人年金はせいぜい掛け金の10%程度しか増えないのに対し、iDeCoは運用次第で受け取ることができ、それら運用益も全て非課税です。10%なんて今後のインフレを考えれば一瞬で吹き飛んでしまうくらい低い数字です。

そもそも生命保険会社が関わっている時点で掛け金の一部は保険会社に入りますから抵抗はありましたが、iDeCoに加入できるようになってからは以前にも増して掛け金を払うことに抵抗感を覚えるようになりました。

解約返戻金は満10年に向けて加速度的に改善する

とは言え、途中で解約をすると解約返戻金は元本を大きく下回ることも想定されます。途中解約低返戻特約などが付されている場合、満期を迎える頃にならないと元本以上の解約返戻金を受け取ることができません。

私の場合も同様で、半年前(加入後9年6カ月)の時点で解約返戻金率は87.7%、パーセンテージで見ると大したことはなさそうですが、金額でみると結構な額になり躊躇するレベル。

しかし、最初は低い解約返戻金率も、年数を重ねるごとに上昇カーブを描いて上がっていきます。そして満10年が一つの目安となっており、満10年を迎えると返戻金率は93.9%まで急上昇します。半年待てば6.2ポイントも改善されるなら待たない手はありません。

削減した保険料はiDeCoに、解約返戻金は投資に充てる

そんなわけで、今月で満10年を迎えましたので、解約しました。元本から6.1%分は損をしていますが、これまでの生命保険料控除で受けてきた恩恵もありますし、今後も保険料を払い続けることの方が先々よっぽど損なので、満10年で解約するのは色んな意味で折り合いがついた妥協点だったように感じます。

まだまだ加入期間が短く、すぐに解約すると解約返戻金が大きく減額されてしまう場合は、毎月の保険料を減らして妥協できる解約返戻金率に達するまで契約を残しながら、浮かせた保険料分をiDeCoに充てて併用していくのが良いでしょう。

これまで支払ってきた個人年金保険料の掛け金分はそっくりそのままiDeCoの掛け金の増額に充て、毎月23,000円(満額)を拠出するようにしました。一方、解約返戻金は私個人ではなく家族の資産ですので、妻名義の証券口座も活用しながらなるべく時期を分散して投資に充てていく予定です。

生命保険の断捨離で保険料は1/7に。保険の考え方と見直しで得たモノ
少し記事の毛色が異なりますが、自分のための備忘として。先日、加入していた (広義の)生命保険を大幅に見直しました。加入する生命保険のうち、今回死亡保険には手を付けず、一方の医療保険についてはこの機会にバッサリと断捨離を敢行しました。これまで加入していた医療保険は、アフラックの医療保険と東京海上日動あんしん生命のがん保険の2本。今回その両方を解約し、代わりに県民共済の新型・県民共済に1口加入しています。子どもの成長と共にますます責任が増す身であるにも関わらず、保険を断捨離することは何だか逆行して...

医療保険に続き個人年金保険もこれで終了し、保険の見直しはこれでほぼ終わりました。保険(共助)を卒業し、今後はより貯蓄や投資(自助)に重きを置いて運用で備えていきたいと思います。

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