コーヒーを生豆から自家焙煎してみた
兼ねてから興味があったコーヒーの自家焙煎、とうとう手を出してしまいました。越えてはいけない一線を越えてしまったような気持ち(苦笑)。
手間とコスパを実際に体験して、やっぱり面倒だったらまたビタればいいや、と思い、とにかく実行してみることに。
ちなみに、水先案内人は愛読しているこちらの本を参考にしました。豆の種類からコーヒーの淹れ方、そして自家焙煎まで1冊にまとまっています。
まずは道具の調達。といっても購入したのは銀杏煎り器だけ。カセットコンロやガス、冷やすためのドライヤーや金ザルも全て自宅にありました(金ザルというか園芸用の土振るいですが・・・一応未使用品)。
あとは肝心の生豆。松屋珈琲から通販で購入しました。初心者にも焙煎しやすいブラジルのサントスNo.2でスクリーン17/18サイズの小粒のモノと、大好きなエチオピアのイルガチャフィG2を1kgずつ。送料を入れても2,500円程度。激安。
黄味掛かったブラジル産と、青味掛かったエチオピア産の豆。パッと見た感じでは粒も揃い、欠点豆も目立たず、評判通り良さげな印象。粒が不揃いだったり、粒が大きく水分量が多かったりすると焙煎が難しくなり熟練の腕が必要だそうです。
それぞれ400gずつ計り、欠点豆をハンドピッキング。黒い紙の上だと見つけやすいとのことですが、無いのでお盆の上で。ハルに「間違え探しをやろう!」と持ち掛けて手伝わせました。結構問題ない豆までピッキングしていましたが・・・(汗)。
ざっと見た感じは粒揃いで綺麗に見えましたが、よく見ると虫食い豆、欠け豆、貝殻豆、死豆に黒豆、石やヴェルジ(未成熟豆)まで結構混ざっていました。サイズがある程度揃っていないと焼きムラができるので極度に小さい豆も取り除きました。
特にヴェルジの区別がつきにくく、続けているとあれもこれもとどんどん気になり始め、「このままやったらどのくらい残るかな・・・」なんて心配になりましたが、疑わしい豆は思い切って取り除いた方が良いとのこと。
最終的にサントスNo.2は400g→337gに、イルガチャフィG2は400g→332gに。どちらも大体15%くらいハンドピッキングではじいた計算になります。
煙と臭いで火災報知機が作動しないよう屋外にカセットコンロをセットし、いざ焙煎開始!まずはブラジル豆サントスNo.2から。フライパンで中のモノを返すように煎っていきます。
1度目のハゼが終わった直後で引き上げるとミディアムロースト、それから香りが変わればハイロースト、2度目のハゼが始まった直前で上げるとシティローストになるとのこと。ブラジル豆はシティ、エチオピア豆はミディアムを目指します。
しばらくするとチャフ(薄皮)が散り始め、煙と共に1度目のハゼが始まりました。しかし、1度目のハゼが終わった後、しばらく焙煎を続けても一向に2度目のハゼが聞こえてこない。
子どものプラレールの音がうるさくて聞き逃したのかもしれない。真っ黒になってしまうのは怖いので、急遽銀杏煎り器の蓋を開けて豆の色と教科書の写真とを見比べながら、シティローストくらいの色味になったところで、「エイヤ!」で金ザルに上げてドライヤーで冷やしました。
しかし、2度目も同じ。いくら耳を澄ませていても2度目のハゼが聞こえない(汗)。さらに問題なのはカセットコンロ。1度目の焙煎で使い続けたせいか、ボンベがキンキンに冷たくなり、中にガスは残っているのに火力が全然出ない。
急遽新しいボンベを挿して焙煎を続けるものの、4回に分けて焙煎をしたので、結局3つのボンベを順番に交換しながら焙煎することに。カセットコンロでの焙煎は1回で終わる量に留めた方が賢明です。
結局ブラジル豆の2回目の焙煎も音では判断できず、大体の焙煎時間と豆の色を見て判断する結果に。
一方、エチオピア豆ははっきりと大きな2度目のハゼ音が聞こえて、安心させてくれました。とは言え、今度は上記のボンベの火力問題で、1ハゼ後に火に近づけ過ぎてしまい、焼きムラがひどく、結局失敗。
ただ、エチオピア豆の2回目は、4度目ということもあり、銀杏煎り器を振るう手付きもだいぶ良くなり、1度目のハゼが止んだところで適切に上げて綺麗なミディアムローストに仕上げることができました。万事失敗は成功のもとです。
ブラジル豆は、①が167g→129g、②が170g→142gに、エチオピア豆は、④が164g→140g(③は失敗なので計測せず)と、焙煎の具合にもよりますが、大体15%ちょっとが焙煎により減るイメージですね。
(①が極端に減っているのは、ハルがドライヤーの風力をMAXにしたため、焙煎した豆が結構飛んで行ってしまったせい)
生豆からピッキング、焙煎を経ると、3割程度減り、最終的には約7割が残る計算ですね。
入念に準備したつもりでも、初めてのこととトラブル続きでてんやわんやでしたが、何とか予定していた焙煎がすべて終わりました。さて、ここからはちょっとしたプレゼントの準備を。
袋に豆の種類と焙煎具合を記載して、60gずつ小分けにして入れます(炭酸ガスが出るので封は翌日にします)。
最後に作成しておいたシールを袋の裏面に貼る作業はハルのお仕事。
翌日開催される服飾好きのブロガーオフ会で(毒味させるために)手土産としてお配りしました。ろくに味見もしていないのに(オフ会当日にあらかじめ試飲はしましたが)配ってしまって申し訳ありませんが、においは良いですし、ひどいことにはならんだろうと(苦笑)。
訳あって朝から2種類のコーヒー豆を飲み比べ。エチオピア豆🇪🇹の深煎りも悪くないね、浅煎りが好みだけど。今日は予定がいっぱい。今年のハイライトになりそうな予感。さ!飲み干して行動だ。 pic.twitter.com/n5Ad6MeyUl
— gohkiti@いぶし銀杏な生活 (@ibushiginnan) December 7, 2019
集まった方はコーヒー好きも多く、皆さん良い人達で喜んでいただけました。
そんなわけで自分は焼きムラのヒドかったイルガチャフィG2を飲んでいますが、こんな失敗作でも香りは抜群に良く格別。多少手間が掛かっても自家焙煎する価値はありますね。
今後は、豆に合った焙煎具合や飲む人の好みに合わせて焙煎できるようになれれば最高です。また、職場で美味しいコーヒーが飲めないことが不満ですが、職場用にフレンチプレス式で楽しめる豆や焙煎方法も研究していきたいです。
幸い、練習したり試したりするための生豆はまだまだたんまりありますから、週末のたびに色々と試してみようと思います。おかげで今後ますますコーヒー中毒が加速しそうです。
TAGS: コーヒー自家焙煎 | 2019年12月9日