自分好みのコーヒー豆を探求する~エチオピア産コーヒー豆の比較考察②

フード・スイーツ

コーヒー自家焙煎を始めて以来、自分好みのデイリーコーヒーを探求すべく、現在大好きなエチオピア豆を深堀りしています。

先日は下限を試すためにレケンプティG4とシダモG4を購入しましたが、そちらを飲み切ったため、今度は上限を探ってみようと同じエチオピア産のコーヒー豆であるイルガチャフィG1コチャレを購入してみました。

コーヒーを日常的に嗜むようになり、スパイシーな柑橘系の香りと爽やかな酸味を併せ持つエチオピア産のコーヒー豆が一番自分好みであることは、今や確信となりつつあります。それならば、エチオピア産のコーヒー豆の中でどれが最も自分にとって最適な豆なのか、より深く探究してみたくなりました。前提条件として、あくまでも自分が毎日飲むためのデイリーコーヒーですから、高価で美味しいのは当たり前。値段も手頃で味・香りのバランスが良く、何より自分好みのコーヒーを追求しようかと。そんなわけでまずは下限を試してみることに...

ちなみに、イルガチャフィとは、シダモの中の一部であるイルガチェフェで取れるコーヒー豆のこと。更にイルガチェフェの中のコチャレ地区(約680農家)から集めた豆が今回の「イルガチャフィG1コチャレ」になります。

比較①~豆の形状、大きさ、欠点豆の数~

ぱっと見はほとんど差が無いように見えるイルガチャフィG1とG2。中身を出して並べてみても大きな差を感じません。ちなみに左がG1、右がG2です(後掲の写真も全て同じ)。

100gずつ取り出し、実際に欠点豆のピッキングから焙煎、飲み比べをして、違いを比較していきます。

どちらもウォッシュドで綺麗な若干青みがかった乳白色の生豆。どちらかというとG1の方がG2よりも小粒に感じます。G2はG1に比べ大きい豆もありますが、そのせいか若干サイズ感にばらつきがある印象。

また、よく見るとG1の方は表面がつるんとした印象なのに対し、G2は表面に皺(しわ)が入っているモノがあり、そのせいか表面がより白い印象を受けます。

欠点豆は、どちらもカビ豆はほとんどなく、虫食いと白豆(死豆)が少々、あとは欠け豆と貝殻豆が大半でした。

イルガチャフィG1のハンドピック後
イルガチャフィG2のハンドピック後

ハンドピック後、イルガチャフィG1は96g、G2は91g残りました。もうね、G4の欠点豆は虫食い豆にカビ豆、未発達や奇形豆などとにかく酷かったので、それに比べたらどちらも優秀の一言。

焙煎前に水で軽く研いで軽く洗うついでに、水面に浮いた豆をあく抜きの要領で取り除き豆の質量を揃えます。

ここでも水面に浮かぶ豆はG1についてはゼロ、G2も1粒程度でした。水洗いでチャフ(薄皮)が取れて、G2には隠れ虫食いが見つかる豆が若干ありましたが、G1はゼロでした。

水を通すと少し水を吸ってふやけ、膨張しますが、そのせいか表面のしわ感の違いがよりはっきりと感じられました。

比較②~焙煎時の変化、焙煎後の香り~

焙煎は2ハゼ後10秒程度で上げます(シティロースト)。火にかけるとどちらもきれいなピスタチオグリーンに変わり、次第にいい香りを放って褐色に色付き、はっきりとしたハゼの音を鳴らし始めます。

どちらも変化が明確で、ハゼの音も1ハゼと2ハゼでメリハリがあるので、焙煎していてとても楽しい!粒が揃っている分、G1の方が1ハゼと2ハゼの間の間隔がしっかり空いているようです(G2は1ハゼと2ハゼが連続して起こる印象)。

焙煎直後の香りはG1の方が強く感じられます。これまでの工程の中で、実はこの時の香りの差が、両者の違いとして結構はっきり感じられた違いかもしれません。

イルガチャフィG1の焙煎後
イルガチャフィG2の焙煎後

焙煎後の差は6g。ハンドピック後の差が5gでしたから、まぁ順当なところでしょうか。一晩寝かせて味が落ち着くのを待ち、飲み比べてみます。

比較③~飲み比べ、明確な違いは「甘み」と「香り」 ~

グラインダーで挽いた直後の香りは、G1の方がより柑橘系の強い香りを感じることができました。そして、いざ試飲。

飲み比べた時、エチオピア豆特有の酸味を感じたのは意外にもG2の方。ただ、酸味と言っても決して飲み難さはなく、苦みも適度にあり、後味はしつこくなくさっぱりとしていて美味しいです。

しかし、G1にはそれに甘みが加わり、全体的に調和が取れているらしくマイルドに感じられました。ストレートで飲むのに、苦味や酸味に甘みのアンサンブルを堪能でき、余計なモノを加えずにこれだけで完結している印象を受けます。

余計なしつこさがなく、飲み終えた後には舌に酸味や苦味などの尖った余韻を残さず、すっきりした飲み心地。冷めても美味しいと感じることができます。

比較を終えて~まとめと今後の検討課題~

ピッキング、焙煎と進める中で、両社の間の歩留まりはさほどの違いはないので、価格面で約1.5倍の差は純粋に味や香りの差ということになるでしょうが、G1の味を覚えてしまうとまたG1を選びたくなる、ある意味完成された味がします。

一方、デイリーコーヒーという意味ではG2の価格は大変魅力的だし、味の満足度も高くコスパは素晴らしいものがあります。

更に、今後ブレンドを模索していくにはイルガチャフィG2をベースにあれこれ考えていくべきだと感じていて、今後もデイリーコーヒーの中心にG2を据えるべきという思いをより強くしました。

今回G1とG2を比較して、明らかに感じた違いは甘みと香り。G1は確かに良い豆ですが、それで完結では面白くありません。今後は、G2に足りないそれらを補うための低価格のブレンド豆を探していければと考えています。

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