【保存版】ひざ痛を繰り返す人のための解決法とランニングシューズの選び方

ランニング

ランニングにおけるひざ痛は大変厄介で、一度痛みが走ると再発を繰り返し、なかなかランニングを再開することもできません。過去の自分もひざ痛の再発を繰り返していましたが、この1年はひざ痛を一度も起こすことなく継続的にランニングを楽しめるようになりました。

そこで今回は、自らの経験を踏まえて、ひざ痛を再発せずにランニングを再開する方法と、加えて自分に最適なランニングシューズ選び方についても触れたいと思います。

ひざ痛の原因は柔軟性の欠如とフォームの崩れ

過去の経験から、ひざ痛を繰り返す理由には2つあると考えています。1つは身体(筋肉)の硬さ、もう1つはランニングフォームの乱れです。この2つの原因により、ランニング中に自分の体重が支えられなくなりひざが悲鳴を上げます。

体重の約3倍もの負荷がかかるランニングですから、体重は軽いに越したことはありませんが、柔軟性が欠如した状態や変な姿勢(特定の部位をかばうような走り方など)で走ることより、本来なら分散されているはずの負荷がひざにしわ寄せがいくことでひざ痛が引き起こされます。

ひざをストレッチしたところで効果は限定的です。それよりも、大きな筋肉や関節部である股関節や臀部、腿の裏をしっかりと伸ばし可動域を広げることで、ランニング中もランニングフォームを保ち、ひいてはひざへの過度な負担を防ぐことでひざ痛を防ぐことができます。

物は試しに、まずは下半身を中心に柔軟をしてみてください。カチコチではありませんか。私はケガをして走れない時、暇を持て余して何となくストレッチに取り組んだのですが、最初はガチガチの状態でした。

しかし、毎晩続けるうちに面白いように柔らかくなり、更にはランニングを再開すると以前より身体を大きく使って走れるようになり、同時にひざ痛を再発することも不思議と無くなりました。

ケガをして走れない時期は辛いですが、そんな時こそ徹底的にストレッチに取り組むチャンスです。ランニングとは異なり、ストレッチはやり過ぎるなんてことはありませんから。

ゆっくり走ってもひざを痛めることがある

ケガからようやく復帰して、もう再発しないよう恐る恐るゆっくり走ったはずなのに再び痛みが走った、という経験をお持ちの方も多いでしょう。「ひざに負担をかけないようゆっくり走ったはずなのに・・・。」と絶望感に苛まれますが、ゆっくり走るせいで逆に負担をかけている場合もあります。

試しに、ケガを気にせず自分が一番楽なスピード、走り方で走ってみてください。意外にもゆっくり走るよりも痛みが出ないのではないでしょうか。

ゆっくりとしたスピードで走ると、逆にふくらはぎなど特定の部位に普段走る時以上の負担がかかり、ランニングフォームも崩れることから、結果的にひざの痛みにつながる場合があります。ゆっくり走れば良いってものでもないのです。

私は、ゆっくり走ったにもかかわらず痛みが走り、半分ヤケクソになってケガの再発を覚悟の上で自分のペースで走ったら、なぜか痛みを感じずに驚いた経験があります。

それからしばらくは、スピードを落とさないで最も楽な姿勢と速度をキープして走ることを意識してリハビリ走に努めました。

スピード走やLSDトレーニングは確かに大切ですが、ひざに不安を抱えている状態で練習しても意味はありません。まずは自分のスピードとフォームを掴んで負荷を抑えながら、継続して走ることで少しずつ足を鍛えていくことを第一に考えましょう。

最適なシューズ選びは自分の走り方とソールの相性で決まる

さて、次にランニングシューズ選びですが、ひざ痛に効くランニングシューズなんてものはもちろんありません。敢えて言うなら「自分の走り方に合ったシューズを選ぶ」ことです。その中でもソールの特性に注目してシューズを選ぶべきです。

そして、自分に相応しいソールに選ぶためには、まず自分の走り方の特徴や癖を把握する必要があります。

自分に適したスピードとは、走っていて身体が気持ち良く感じることのできるスピードです。

心肺機能が追いついていないと、身体はまだまだ動くのにすぐに息が上がってしまうこともありますが、心肺機能の方は何度か走るうちに比較的早く順応してきますので、身体が気持ち良く走れるスピードを基準に見極めます。できればGPSウォッチやアプリなどで1km何分ペースが自分に合っているかを測定しておきましょう。

走り方のスタイルには様々ありますが、正解はありませんので、身体が一番楽な着地、姿勢で走ることで、長距離を走ってもフォームを維持することができ、ひいては体への負担を分散し、ひざへの負担を軽減してくれます。

先にも触れましたが、ひざのケガは直接的なモノよりもむしろ、他の部分(筋肉や関節)の硬さや無理な姿勢で走り続けることによるしわ寄せが原因で引き起こされることが多く、間接的な影響を受けます。

そのため、どんなに苦しくてもランニングフォームだけは崩さず、維持しながら走ることを心掛けましょう。

走り方(着地・ピッチ・スピード)に適したソール分類

セパレートのない一体型ソール(HOKA ONE ONE/RINCON)

さて、自分の走り方の特徴や癖を確認できたでしょうか。走り方はピッチ走法かストライド走法か、着地はかかとか前足部(フォアフット)か、はたまた全面か、など。その走り方の特徴で適したソールも変わってきます。

例えば、足のバネを活かして走る人には、最近話題のミッドソールにカーボンプレート搭載のシューズとの相性は良いでしょうし、足のスムースな体重移動と回転数でコロコロと転がるように走る人にはアウトソールの土踏まず部分に溝(セパレート)の無い一体型のソールがいいでしょう。

そして、体重が気になる人は、シューズの反発で走ろうにも自分の体重がひざへの大きな負担になりますので、スピードは出なくとも衝撃の吸収力が高いソールがいいでしょう。

HOKA ONE ONE(ホカオネオネ)のクリフトンやリンコンはそのクッション性の高さから100kmを走るウルトラマラソンなどにも活躍するシューズですが、軽い上にエアバックのようなクッション性で、ひざ痛の心配を抱える人にも向いているのではないでしょうか。

最初の一足に悩んだらナイキ・リアクトがオススメ

ソール、特にミッドソールの特徴が自分の走りに合っていることが重要ですが、最初にどの靴を選ぶべきか迷った時は、NIKE(ナイキ)のREACT(リアクト)フォームを搭載したランニングシューズを手始めに履いてみることをオススメします。

バランスの取れたリアクトソールを基準に検討するとオススメ

リアクトはクッション性・反発性・軽さを兼ね揃えたナイキの最新ソールです。耐久性は若干低めですが、1足履き潰すまでにこのシューズを基準にして、より反発力を求めるか、クッション性を求めるかを考えてみるといいでしょう。

ナイキオンラインストアならば、実際に履いて走っても合わなければ1カ月以内なら返品することが可能ですので、安心して試すことができます。

ランニングシューズを選ぶ際の注意点

1.ランニングシューズには十分な捨て寸が必要

なお、ランニングシューズのサイズですが、革靴などとは違い、捨て寸を十分に取る必要があります。捨て寸とはつま先と靴の先端までの空間のこと。具体的にはつま先と靴のつま先との間に手親指1本分程度の余裕が必要です。

捨て寸が足りないとつま先が靴シューズに当たり、足の爪が内出血を起こして黒くなったり爪がはがれたりして走るたびに痛みを伴います。

2.ソール以外はデザインや好みで選んで良い

シューズの重さを気にする人も多いですが、早く走るために軽いに越したことはないものの、足をサポートする効果と重さはトレードオフの関係にあります。ランニングシューズである以上はひざを壊すほど重いシューズなんてありませんので、重さはさほど気にいなくていいように思います。

また、アッパーの素材などはデザイン重視で決めても問題ないかと思います。柔らかい履きが良いならメッシュやニット素材のモノ、初心者でねんざなどが心配なら硬めのしっかりとした素材のモノなど選ぶと良いでしょう。

どちらにせよ、ひざ痛にはあまり影響のない部分であり、ソールほど重要ではありません。

3.シューズの反発力は推進力と負荷との諸刃の剣

今流行りのカーボンプレート入りシューズはひざに爆弾を抱える人にとっては諸刃の剣です。

足の筋肉がしっかり付いていて、体が絞れている人は、カーボンプレートと足のバネの相乗効果で跳ねるように走ることができますが、ろくに筋肉も付いておらず体重も重いとひざやそれ以外の身体の部位にも大きな負担が掛かり、反発力に耐えられず足を壊します。

ケガをしないでランニングを続けるための心得

1.サポーターやタイツ、テーピングなどは逆効果

経験上、ランニングタイツやサポーター、テーピングなどをしながら走るのは逆効果です。ひざ頭を押さえられて、逆にひざ痛を悪化させる結果になりかねません。

ひざはなるべくフリーにして、動きやすくすべきです。そんな補助具を装着したまま走るくらいならば、しっかり休んでストレッチに専念した方がいいでしょう。

逸る気持ちはわかりますが、あなたの気持ちの通りには身体は対応してくれるとは限りません。この先長く走り続けたいならば、1カ月程度は覚悟して、しっかりと直すことに専念すべきです。

2.走りたいならサンダルは履くべからず

夏場はサンダルを履きたくなりますが、サンダルは履かない方が賢明です。

ビーチサンダルはもちろんのこと、自分自身の経験上、フットベッドの心地良いビルケンシュトックやクッション性の高いKEEN(キーン)も避けるべきと判断して以来、ビーチを除き履いていません。

サンダルを履いた日の足に感じる気怠さはクッション性の無さから来ており、最後はやはりひざに影響します。ひざ痛を起こすことなく走り続けたいなら、普段履きもサンダルではなくスニーカーにしましょう。

3.ランニングシューズは定期的に買い替える

安くはないランニングシューズですが、第一の目的はランニング中の足を守るためのモノですので、本来の役割を全うできなくなった時点で速やかに買い替える必要があります。買い換えの時期の1つの基準として下記の記事にまとめています。

走るほどに愛着が湧き、足にも馴染んで走りやすくランニングシューズですが、走れば走るほど消耗するのも事実。一見するとキレイなので、まだまだ履けそうな気もして勿体なく思い、買い替えるタイミングをズルズルと先延ばしにしがちです。しかし、ランニングシューズの持つソールのクッション性が失われた時点で、残念ながらランニングシューズ本来の役割は全うできなくなり、そのまま履続けていると練習効率は落ちるばかりか、最悪の場合ケガの原因にもなります。新品時(左)と履き古した後のアウトソールの比較判断の難しいランニ...

4.その他、気を付けるべきこと

それから、足を組まないなどもひざ痛で悩む人には心掛けた方が良いことの1つです。

また、足の強化を目的にスクワットをする人がいますが、ひざに爆弾を抱える人にとっては逆効果。上記に気を付け無事に再発せずに走り続けられるようになれば、自然とひざ回りも強化されてきますので、走る時以外はひざに負荷をかけるのは避けましょう。

まとめ

  • 特に足回りのストレッチを徹底して柔軟性を高め、可動域を広げる
  • 自分にとって最適なスピードとランニングフォーム、走り方の特徴を掴む
  • 自分の走り方にあったソールのランニングシューズを見つける

ケガ明けのリハビリ走では走りに強弱をつける必要はありません。まずはストレッチを徹底し、自分に合った最適なシューズで、自分が気持ち良く走れるスピード感をキープしながら、まずは5km走ることから目指しましょう。

走り終えたらシャワーで冷水をひざにかけて冷やし、夜はしっかりストレッチをして、少なくとも1日は間を空けてしっかり身体を休ませます。その繰り返しの中で3kmから4kmに、4kmから5kmに、と徐々に1kmずつ距離を増やしていくと良いでしょう。

ケガで苦しむ人は「もう走れないのでは・・・」という不安に駆られて焦りばかりが募りますが、焦りが一番の大敵です。

次こそは絶対にケガを再発させない、という強い決意のもと、周到に準備してランニング再開に備えてください。回復を待つ間にも再起に向けて準備できることはたくさんありますから。

これまでの私自身の経験が少しでも皆様のお役に立てたなら幸いです。皆さんが一日も早くランニング習慣を取り戻すことができるよう、心から願っております!

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