【投資】資産整理(第3弾):XOM・SPYDの売却とUNHの買い増し
早いもので9月も第3木曜日が到来し、今月も株の買付日がやってきました。普段でしたら、新たに株を買い増すだけで終わるのですが、今月は保有株の一部売却も同時に行っています。
「断捨離」と言えば聞こえはいいですが、要は昨年まで節操のないつまみ食いで増え過ぎた株を損切りする「禊ぎ」です。軽い気持ちで蒐集したツケが回ってきたわけで、悪い投資の好例です。
資産整理 第1弾、第2弾 で銘柄数はだいぶ減りましたが、まだまだ多い。残る銘柄はこれまでとは違い、金額もソコソコまとまっていますので、売却判断も慎重に精査しなければなりません。
そんなわけで、今回売買した銘柄は以下の通りです。
1.断腸の思いでエクソン・モービルを一部売却
まずはエクソン・モービル(XOM)を売却しました。ただし、今回は全体の1/3程度です。色々な葛藤があって今回の売却に踏み切ったのですが、後述します。
XOMは高配当目的でまずNISAで購入、その後も株価が下げるたびに何度となく買い増ししていましたので、結構まとまった額になっていましたが、最近の下落で買値の半分くらいに落ち込んでいます。
この1カ月、XOMの処分には本当に頭を悩ませました。
シーゲル銘柄の筆頭であり、今回のように不人気な時こそ買い進めることで将来的に大きなリターンにつながることは赤本を読んで理解はしていたですが、最近の業績や今後10年先の同社の姿を想像するとどうしてもこれ以上の買い増しには踏み切れませんでした。
むしろ、考えれば考えるほど「すぐにでも手放すべきだ」という思いがどんどんと強くなっていきました。
現在、XOMの配当利回りは8%以上と異常に高い状況です。経営陣は、業績低迷でも減配はしないとガイダンスで明言していますし、実際赤字でもキャッシュフローが潤沢なら配当金は払えますが、結局のところタコ配で、配当は資産を売却して捻出するとのこと。
シェールオイルで益々コモディティ化するオイルは、産油国同士の駆け引きに振り回され、業績は全く安定しませんし、同社がいくら努力したところで価格の維持はできないことは火を見るより明らかです。
ただ一方で、「石油の帝国」を読んだりと、同社については結構勉強しただけに変な愛着が湧いてしまっており、売却によりまとまった配当を自ら断つことになることから、売却に踏み切るのに心理的な抵抗がありました。
資産全体に占めるXOMの割合なんてほんの僅か。「1銘柄くらい出来の悪い子がいてもいいかな?」とか、「買ったこと自体失敗でも今後の戒めのため保有し続けるべき」とか、売らない理由を探してしまい、考え過ぎで頭が痛くなる有様(苦笑)。
とはいえ、冷静になって考えると、オイルは生活に無くてはならないモノですが、EVの普及やシェールオイルの拡大など、今後更にコモディティ化が加速する石油株の将来に明るい兆しは残念ながら見えません。
新型コロナウイルスが終息して航空機が再び飛ぶようになったり、産出国間の減産合意に道筋が立つてば株価も上向くかもしれませんが、このガタガタの業績の中、配当だけを楽しみに株を握りしめて待つことは、自分にとってはストレスでしかないな、と。
そんなわけで、XOMについては全て売却する方針を固めたのの、いざ売ろうとすると名残惜しく、未練タラタラでなかなか踏ん切りがつかないため、いっぺんに売却せずに、今回は特定預りで保有している分だけ処分して、NISA分は今後様子を見ながら段階的に売却していくことにしました。
どうせNISAの方は、急いで売却しても損失は損益通算できませんし、それなら非課税期間ギリギリまで配当の減税に利用して、その間にXOMへの熱も冷め、また株価が上向いてくれるのを期待して待とうと。
ま、今回の売却で「愛着」なんていう投資に邪魔な感情はすっかり剥落して、明日には「やっぱ全部売っちゃお!」ってなるかもしれませんけどね。
2.SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF(SPYD)を売却
高配当株投資は自分に向かないとずいぶん前に判断したのに、未練たらしくSPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF(SPYD)を保有するのは何だか違うな、と思い、SPYDを全株売却しました。
こちらは買値とトントンで売却できました。
3.ユナイテッドヘルス(UNH)2度目の買い増し
さて購入の方では、前日の終値で最も割安感を感じたユナイテッドヘルス(UNH)を買い増ししています。UNHの買い増しはこれで2回目となります。
市場を牽引してきたナスダックが、9月半ばに一旦の利確売りに押され大きく下げたので内心ザワついたものの、結局納得できる水準まで下がることもなく、結局手がは伸びませんでした。
UNHに対するアナリスト予想では、対前年比で、EPS(1株利益)が+13.8%(2020年)/+11.7%(2021年)と二桁増の見込み。増配率も+9%/+10%と予想されており、コロナ禍でもきれいな右肩上がりを継続予定です。
ITやハイテクなどのCOVID-19銘柄は割高感があり、コロナ後の業績回復に期待するリカバリー銘柄はいまだ業績回復の行方が不透明と、どちらに投資するにも躊躇する状況で、このような状況下で無理に投資するのは「博打」要素が強く、自分にはどっちに張るのも違う気がしました。
EPSが右肩上がりで、過去の平均PERと株価を比較して割安ならかなりの確率で株価は上がります。投資は勝率の高い時にだけ入れば良く、単純だけど自分にとって確度の高い投資手法を確立し、あとは愚直に取り組んでいくべきなのだろうな、と思います。
またもや撤退戦で年間の確定損失額は膨らむ一方ですが、コロナのおかげでこれまで玉石混交で酷い有様だったポートフォリオを見て見ぬふりができなくなり、本腰を入れて資産整理に着手できたのは不幸中の幸いなのかも知れません。