色褪せたコットンパンツを蘇らせる、PT01をダイロンマルチで染め直し

ファッション

11月に入っても衣替えが終わらず、押入れから毎朝少しずつ冬物をおろしています。引っ張り出した衣類を久しぶりに身に着け、改めて眺めてみると色々と気づかされることがあります。良いことも、そして悪いことも・・・。

購入以来、長年愛用してきたPT01(ピーティーゼロウーノ)のコットンパンツも、気付けば鮮やかなネイビーがすっかり色褪せてしまっていました。

特に太ももの部分の退色が顕著でネイビーが赤紫色のように変色。汗と洗濯による変色・脱色に加え、センターラインのクリースを入れるためのアイロンなども少なからず影響しているのかなぁと思ったり。

もうしばらくの間は誤魔化して履けるのでは?と、淡い期待を抱いて足を通してはみたら・・・、もう全然駄目でした(涙)。

光に当たると色褪せがよりはっきりと目立ち、誤魔化が通用するレベルではなく、みすぼらしく見えて耐えられません。(ちなみに、元のカラーはこちら↓)

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生地もしっかりしたラインのきれいな一本で、ウエストだけでなくお尻回りもしっかり調整しており、履き心地も大変気に入っていたので、この色褪せには本当にガッカリしました。

「5年も経てばさすがに寿命なのかな」とため息をつきつつ、PT01を新たに買い直すか、それともテーラーメイドで作るか、色々と考えましたが、「いや待てよ」と。

生地が破れたわけでもサイズオーバーしたわけでもないのに、色褪せしただけでお別れするのはもったいない。「色褪せだけなら自分でも何とかできるのでは?」と、思い切って染め直してみることにしました。

用意したのはダイロンマルチ(ネイビー)と色を定着させるためカラーストップ。ちなみに、ダイロンの染料は、80℃のお湯を使って染色するマルチと、40℃の低温で染色できるプレミアムダイがあります。

さて、PT01のコットンパンツの繊維表示はこちら。コットン98%とポリウレタン2%の、ストレッチが効いた混紡生地です。

化学繊維には染まらないというダイロンマルチ。ただ、レーヨンやナイロンは染まるそうで、アクリルやポリエステル系は無理とのこと。で、ポリウレタンは果たして染まるの・・・?不安と期待が入り混じります。

プラスチックには色が移るとのことなので、バケツにポリ袋を被せ、6リットルの熱湯と大さじ2杯(30g)の塩、そしてダイロンマルチを1袋投入して撹拌し、準備OK。しっかり補色したい前太もも部分を外側に来るように丸めてバケツにドボンッ!

色ムラにならないよう、20分間は揉むようにしてかき混ぜるとのことですが、80℃は熱い熱い!ヒーヒー良いながら押し洗いする要領で20分間混ぜ、更に20分間は時々かき混ぜながら色が染まるのを待ちます。

そんなわけで合計40分間。ダイロンの公式サイトには「濃い色の場合は2倍の量を入れる」と書いてあるので1袋で足りるか不安でしたが、この時点で十分色濃く染まっている様子だったので、延長はせずマニュアル通り40分で切り上げました。

その後、10回ほどすすいで余分な染料を落とし、本来ならここまでなのですが、今回はこちらもやります。

パンツですから頻繁に洗濯やクリーニングにも出すので、色落ちを防ぐためにここでカラーストップを投入し、色を定着させることに。繊維表示の最高温度である40℃のお湯にカラーストップを入れて15分漬け込みます。

写真に撮り忘れましたが、カラーストップを使うと余分な染料が更に出て、十分すすいだはずなのに結構な色がお湯に溶け出ていました。更に1、2度すすぎ、ようやく終了です。

あとは洗濯機でしっかり脱水し、ハンガーに吊るして陰干しすればその日の作業はすべて完了。一晩乾かして、最後にアイロンをかけてシワを伸ばします。

まだ完全には乾いていませんのでまだアイロンはかけていませんが、気になる染まり具合を確認してみます。

太もも部分の色褪せが目立ち、あんなにもみすぼらしく見えたパンツですが、しっかり染まり、色の濃淡はほとんど消えてわからなくなりました。

一番ひどかった太もも部分もバッチリ染まってくれました!色がしっかり入るだけですっかり見違えますね!

「何とか使用に耐えられるだけの状態に復活してくれれば・・・」なんて思っていましたが、思った以上の効果がありました。

太もも部分だけではなくポケット周りやベルトループなど、普段から頻繁に擦れる部分も生地が白っぽくなっていましたが、この機会にしっかり染まってくれて、すっかり使用感が無くなりました。

早速アイロンをかけて履いてみました。

うん、バッチリ!すっかり見違えて、想像以上の出来です。そんなわけで、今回の“ダイロンマルチ染色大作戦”は大成功と言っても良いのではないでしょうか。

「これでパンツを買い直さずに済むぞ!」という出費を抑えられた安堵感が一番大きいですが、こうして見事に復活するとモノへの愛情も自然と戻ってくるものですね。

古くなると段々と愛情が薄れてくるのはモノに限ったことではありませんが、そのものの寿命よりも、むしろ自分の気持ちが離れて手放すことの方がずっと多い気がしていて、普段から定期的にケアをしてコンディションを維持し続けることが、ひいては長く使い続けることにつながるのだろうな、と改めて感じました。

特に今回のような染め直しは家庭でも簡単にできますし、ダイロンマルチとカラーストップを合わせても1,000円もしませんから、諦める前にトライしてみる価値は十分にあります。皆さんもぜひお試しあれ!

既にクリーニングに出して片づけてしまったけれど、コットンリネンのジャケットや夏用の薄手のコットンスラックスも、汗や擦れでだいぶ退色が進んでいるので、次の機会に染め直してみることにします。

これで当面は買い替える必要性もなくなり安心・・・、と言いたいところですが、元々パンツは保有する本数が少ない分、1本1本に対する依存度が高いので、この機会にパンツはもう少し増やしておいた方が良さそうです。それはまた別の機会に・・・。

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