【投資】米国株:2月の定例買付はスリーエム(MMM)と失望売りが続くペイパル(PYPL)
2月も第3木曜日を迎えましたので、投資ルールに従い株を売買しました。今回は2銘柄の買い増しで、売却及び新規購入の銘柄はありません。
さて、今回買い増ししたのは、スリーエム(MMM)とペイパル(PYPL)。MMMコア銘柄10種で最下位でしたので機械的に買い増しただけですが、問題は前回の決算ガイダンスで失望売りを呼んだPYPLの買い増し。
落ちるナイフを掴みにいく、または火中の栗を拾いにいく感も否めませんし、ナンピン買いして更に傷口が広がりかねませんが、今回カンファレンスコールをしっかり確認し、自分なりに納得した上で、売却処分ではなく買い増しという判断を下しました。
PYPLのカンファレンスコールを咀嚼する
ガイダンスで失望を生んだのは主に新規ユーザー獲得数の見通しだと思います。昨年設定した中期目標は7億5,000万ユーザーの獲得であったのに対し、2022年の新規ユーザー獲得見込みはたったの1,500万~2,000万ユーザー。これについては経営陣も「昨年立てた目標は不適切」と発言しています。
この大幅な修正には、インセンティブキャンペーンからエンゲージメント施策への方針切り替えが挙げられます。昨年ジャブジャブに供給された給付金マネーが止まると共に、急速な物価上昇で低所得者層の消費の落ち込みが顕著であることから、戦略方針を転換したとのこと。
サブスクリプションモデルの企業と異なり、パレートの法則のように一部の特定ユーザーが収益の大部分に貢献する同社のようなビジネスにおいては、1,2回しか利用しない、もしくは登録のみのユーザーを獲得するより、収益に貢献する特定ユーザーのエンゲージメントを高め、利用を促進する方が効果的であると判断したそう。
要は収益に貢献しないユーザーが多く含まれる(同社にとって価値のない)ユーザー数ばかり増やしても、時間とお金の無駄だという判断のようです。
上記の方針転換に加え、サプライチェーン問題やEコマースの成長の陰り、インフレ圧力等により保守的なスタンスとしたようですが、この先2年間は売上高10%台の成長が続いたのち、3年目以降は20%以上の成長軌道に戻すとのこと。
つまりはこの先経営陣を信じて成長軌道に回帰するまでの1,2年を我慢できるかどうかが投資判断の分かれ目だと思います。私はホールドする判断をしました。
PYPLを継続保有するという判断を下した理由
ホールド継続を決めた理由は主に以下の3点です。
- 直近は業績減速予想だが、ビジネス自体は死んでいないこと
- フィンテックへの投資はマスターカード(MA)とセットで考えて投資していること
- ポートフォリオ全体でバランスしており、トータルで考えて投資をしていること
特に3つ目は、コロナ禍の株価低迷時にはPYPLがポートフォリオ全体の落ち込みをカバーしてくれたわけで、今度は他の銘柄がPYPLの下落分をカバーすれば良いだけであり、良い時もあれば悪い時もあって当然。下落は決して気持ちが良いモノではありませんが、ある意味分散が効いていると思っています。
決算発表後も株価はずるずると下げて大変なことになっていますが、恐らく100ドルを切るか切らないかで切り返すと思うんですよね。
確信があるわけではありませんが、コロナショックの時に100ドル付近で買い逃した苦い経験があり、その当時と比べ同社もここ1,2年で成長をしていることを考えると、あの危機下で100ドルが下限だったのですから、今回もそろそろ底打ちするのでは、と思ったりしています。
こういった機会でないとカンファレンスコールをきちんと聞くこともなかったので、いい機会でしたし、おかげでしばらくはグリップ強く握り締められそう。
ポートフォリオの状況
そんなわけで、2銘柄買い増し後の保有株式の状況です。
MMMは最下位を脱出したものの、コア10の中では9位止まり。業績もパッとしませんし、相変わらず不人気ですね。まぁ不人気な時に買わなければ利益も得られませんし、配当利回りは3.9%程度ありますから配当を享受しながら株価が回復するのを気長に待ちます。
PYPLは15位。しばらくはアドビ(ADBE)やエヌビディア(NVDA)と同じぐらいの一定のボリューム感をキープしたいと考えており、もしも100ドルを切るような場面があれば全力で買いに入る予定です。