新参者、古参者
Alden(オールデン)に思うこと
先週に引き続き今週末も雪ですね。こんな日はゆっくり靴磨きができるので嫌いではありません。明日の雪かきを思うと少し気が滅入りますが・・・。
今しがたAlden(オールデン)#9015(キャップトゥ)の靴磨きをしていたら靴から砂がこぼれてきました。先月のハワイで履いた際に付いたものでしょう。里帰りも果たし、ますます風格を増した#9015を磨きながら、ちょっと前のことなのに、とても懐かしく感じられました。
さて、そんなオールデンがとうとう値上げのようです。最近ではオールデンに対する興味がめっきり薄れてしまっており、特段影響はないのですが、これでまた一歩遠退いた印象がしています。
オールデンはアメリカのファッション史に欠かせない歴史を背負い、その価値はますます高まるところであり、歴史に裏付けされたモノだけが持つ雰囲気は何物にも替え難い存在なわけですが、個人的にはコードバンシューズばかり何足も持っていても仕方ないし、雨の日はやっぱり履くのをためらうし・・・と一種の憧れから現実に目を向けるようになり、今では4足でも若干持て余し気味な状況となっております。
足元に目を移せば、手元には実用的な靴だけが残っています。中でも日々のローテーションを守っているのが、#9015と#93911の2足。コレクションとしてではなく、靴本来の役割や実用性を考えると、他のブランドの靴と比べても見劣りしません(コードバンであることを差し引いたとしても)。
内羽根の#9015は多分Hampton Last(ハンプトンラスト)。この靴はスーツなどフォーマルからジーンズ、ショーツにだって合います。
ダービーの#93911はBarrie Last(バリーラスト)。カラーもシガーということもあって、冠婚葬祭を除けばほぼオールマイティに使えます。
自分が感じるオールデンの魅力は、シーンを越えて使えるその汎用性の高さだと感じます。オン・オフといったざっくりとした区分けから、スタイリングによる細かな区分けまで、あらゆる垣根を超えて合わせることができることこそがオールデン最大の魅力ではないかと思っています。どうも希少性が尊ばれて、凝ったディテール、レアカラーに目が行きがちですが、私にはシンプルなモデルほど魅力的に映ります。
さて、サンフランシスコ出身の#93911は所有するオールデンの中でも新参者。サイズがジャストでシュートゥリーも入れているせいか、シワはそれほど深くないですが、ジワジワと愛着が湧いています。Collonil(コロニル)のDiamant(ディアマント)と、Saphir Noir CREME1925(サフィールノワールクレム1925)のナチュラルで磨いているせいか、少しずつ色抜けし、徐々に雰囲気が出てきました。
最古参の#9015は、ディアマントの後、純正クリームで補色をしながら磨いています。シワはそれほど入っていませんが、これは恐らくラストの差だと思います。とにかくこの#9015にはかなり偏愛気味に愛情を注いでいます。
ふと思い立ち探してみたら懐かしい写真が出てきました。新婚旅行のハワイで#9015を購入した直後の様子。あまりにも嬉しくてMoana Surfrider(モアナサーフライダー)の部屋で撮った1枚です(ワインで祝杯を上げており、かなり酔っぱらっています)。この写真を見るとあの時の嬉しい気持ちが蘇り、様々な思いがこみ上げてきました。
なんだかんだ言いながら、やっぱり好きなんですね、オールデンの靴が。そんなことに気づいた雪の降る夜です。
TAGS: Alden | 2014年2月15日