【本】コンサルタントのための“キラーコンテンツ”で稼ぐ法/五藤万晶(同文館出版)

コンサルタントでなくてもキラーコンテンツは必要?

仕事上、セミナーの講師を依頼され人前で話をすることがあります。社内だけでなく、時には社外からも呼ばれて話をすることもあるのですが、一向に慣れることはなく、相変わらず苦手意識を持ったまま何とかこなしているのが現状です。

そのため少しでも話がしやすくなるのでは、とタイトルに惹かれて購入したのがこちらの本。

 

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コンサルタントのための“キラーコンテンツ”で稼ぐ法/五藤万晶(同文館出版)

読んでみると中身はコンサルタントとして独立を目指す人向けの内容で、完全にこちらの思惑とは異なる趣旨の内容だったのですが、なるほどと思うところがあったのでご紹介したいと思います。

 

セミナー講師とコンサルタントの違いとは?

コンサルタントとセミナー講師、どちらも先生と呼ばれる存在だが、その内容は全く異なる職業だということを、これまでわかっていたようで実は理解してはいなかったことに読んで初めて気が付いた。どちらもセミナーを開催し、多くの人に語り掛けるが、その対象もそのあとの落としどころも両者では大きく異なるのだ。

コンサルタントは最終的に企業とコンサルティング契約を交わし、毎月コンサルティング報酬を得ることが本体の目的である。しかし、コンサルタントを名乗る者の中には仕事欲しさにコンテンツを増やし、ある種の便利屋と化して、一向にコンサルティング契約に結び付かないケースが往々にしてあるという。

著者はコンサルティング契約を取り付けるために、ターゲット選定からコンサルタントの命とも言うべき「キラーコンテンツ」の見出し方、そしてその後のアウトプットの手法に至るまでを細かく解説しており、読者はコンサルタントとして一通り押さえておくべき要点を網羅的に把握することができる。

そして何より、コンサルタントにとってキラーコンテンツがどれだけ重要なモノであるかについては、多く紙面を割き、事例も踏まえ繰り返し記されており、コンサルタントにとってどれだけ重要なモノであるかが否が応でも理解することができる。

 

自分自身の存在価値と重ねるキラーコンテンツ

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(自分の存在価値≒キラーコンテンツ?)

本書は本格的にコンサルタントとして独立を目指す人に向けて書かれてはいるが、ふと自分の生活を振り返ってみれば、何もキラーコンテンツが必要なのはコンサルタントだけではない、との思いに至る。

生き方にも多様性が認められるようになった現代。誰もが「自らの存在価値をどのように見出し、打ち出していくか」が求められるようになってきている。このことは以前読んだ藤原和博氏の著書に詳しい。

(過去の記事)

 

キラーコンテンツの構築と売り出し方が中心の内容ではあるが、たとえコンサルタントを目指していない人でも、自分自身の本質・個性(核)を「キラーコンテンツ」と読み替え、重ね合わせれば、誰もが考えさせられる内容であることに気付く。

自分が企業にとってどんな貢献ができるのか。それはコンサルタントではなく、サラリーマンであっても同じことだ。また、仕事だけでなく地域社会においても人としての存在価値が問われる時代である。自分の本質を理解し、それを高めていくことで初めて己の存在価値も見出せるのではないかと思うのだ。

 

コンサルタントなんて自分とは無縁な職業、という考えは読み終わった後も変わりありませんが、キラーコンテンツが各自の個性の延長線上にあり、個性と社会を結びつける接点を見出すことで、己の存在価値も認められると知り、妙に身近な存在に感じた次第です。

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