文藝春秋

【本】リップヴァンウィンクルの花嫁/岩井俊二(文藝春秋)

待望の新作「リップヴァンウィンクルの花嫁」の公開が発表され、同時に監督自ら書き下ろした小説がリリースされ、映画を観る前に読むべきか、葛藤ののち手にしたわけですが・・・。そこには、優しさと切なさに満ちた物語が広がっていて、一夜にして読み耽り、それからこれまで何度も読み返しました。ここまで引き込まれた小説も久しぶりかもしれません。

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【本】生涯投資家/村上世彰(文藝春秋)

村上世彰氏率いる「村上ファンド」を一躍有名にしたのは、ライブドアによるニッポン放送買収騒動と、それに絡むインサイダー取引疑惑であろう。5年にわたる裁判の後、村上の有罪が確定し収監されたため、世間にはいまだに悪い印象を持つ方も多いかもしれない。しかし村上氏は、近年企業に浸透しつつあるコーポレートガバナンスを株主の立場で声を上げた先駆的存在である。

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【本】ラストレター/岩井俊二(文藝春秋)

今作は「リップヴァンウィンクルの花嫁」ほど独創的なものではなく、どちらかというとありふれた現実的な内容ですが、だからこそ岩井俊二監督がこの物語をどう録り下ろし、映画「Last Letter」として映像化するか、大変楽しみです。

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【本】零の晩夏/岩井俊二著(文藝春秋)

自分は昔から岩井俊二監督の映画の大ファンですが、一方小説についても2015年の「リップヴァンウィンクルの花嫁」を読んで衝撃を受けて以来小説も新旧問わずに読み漁り、映画だけでなく小説でもすっかり岩井俊二の世界観にハマりました。 6月の繁忙期を切り抜けた直後に届いた「零の晩夏」、しばらく読書に餓えていた自分の欲求を満たすには十分な一冊でした。 岩井俊二が描く、生…

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