ガッテム!グラフトンをカビさせちまったよ!失敗から学ぶカビ防止策
革靴が雨に濡れた時のカビ対策を見事に間違えた件
正直、朝からなんだか嫌な予感はしていたんですよね・・・。
サッカーワールドカップ予選のチケットを貰い、シンガポール戦を観に埼玉スタジアム2002まで出掛けたのですが、その席がベンチ上の前から3列目なんてとんでもなく素晴らしい席で、テンションもガンガン上がっていたわけですが・・・。
ココやばい! pic.twitter.com/YAFJf1rv8f
— gohkiti@いぶし銀杏な生活 (@ibushiginnan) 2015, 6月 16
そういう時って決まってなにかしら悪いことが起きるんです。失物をするとか、嫁さんと大喧嘩するとか。野球の試合だと、いい席ほど応援するチームが勝てないなんてよくあることで。
神様は人々に皆平等で、どこかで帳尻を合わせているんだと思います。だから、そう簡単にタダで美味しい目にあえるとは思ってはいなかったのですが。
そんな胸騒ぎが的中してか、結果は引き分け。まるで大金星を挙げたかのようなシンガポール選手たちを横目に、やれやれとため息混じりに帰り支度をしていると雨がチラホラ・・・。
こんなこともあろうかと傘もしっかり持ってきていたし(撥水力復活済み!)、ポリッシュドバインダーカーフのCharch’s(チャーチ)Grafton(グラフトン)も履いてきたし、スタジアムから自宅までそんなに遠くもないので、長居は無用、さっさとバスに乗って帰ることに。
(過去の記事)
ま、代表選手を間近で見られたことだし、結果が引き分けだったことと小雨が降って来た程度の調整ならまだまだ全然プラスだよね、なんて思いながらスタジアムを出たら、あっという間にバケツをひっくり返したような土砂降りに。しかも雷まで鳴り始める始末。
で、大誤算は、すぐに乗れると思っていたバスになかなか乗れない件。傘を差しても横殴りの雨で全く役に立たず、その間も待てど暮せど一向に列は進まず、結局1時間近く待ち続け、バスに乗る頃にはもうずぶ濡れ。
アッパーは完全無敵なグラフトンも、ズボンや靴下を伝ってどんどんと靴の中に雨水が侵入、のち水没(チーン)。
もうね、長靴の中に水が入っちゃったみたいに、歩くたびにグチョングチョンすんの。「あぁ、もう終わった・・・」と心の中でヒザから崩れ落ちました。
(嵐でも無敵なポリッシュドバインダー)
(この時、先々何だかとても嫌な予感がして、帰宅した直後、無意識にカメラを取り出してパチリ。その嫌な予感はこのあとズバリ的中することに・・・。)
さすがポリッシュドバインダーカーフ、アッパーは全く問題ない印象を受けますが・・・。
(でも中は完全に床上浸水状態・・・チーン)
問題はポリッシュドバインダーカーフ以外の部分。特に水たまりと化した靴の中をどうするか。
家に着くなり、兎にも角にも靴を何とかしなければ!ってんで、見切り発車よろしく、まず固く絞った布巾で靴の中とコバ、そしてソールなどカビが発生しそうな部分の雨水を丹念に拭き、つま先に溜まったホコリもカビのもとになるので除去。
その後、新聞紙を丸めて靴の中に突っ込み、水分を吸わせては交換する、の繰り返し。
翌日は育児休暇も兼ねて休みを取っていたから、2日目もこまめに新聞紙を詰め替えていたけれど、2日目もなかなか湿気が抜けていかない。
マズイなぁ、と思いながら黙々と交換し続けていたのですが・・・。
(滴る雨水を新聞紙で汲み取る)
運命の3日目。
この日も朝、しっかりと新聞紙を入れ替えてから仕事に出掛けたのですが、この時、新聞紙を靴の中に入れっぱなしにして出掛けたのがマズかった。
帰ってきたら・・・最も恐れていた事態が発生してしまいました。
(インソールに白い奴らが点々と・・・orz)
チッ!カビてやがる!!
あ~ぁ、インソールやっちまった(涙)。
昔、Red Wing(レッドウィング)でインソールをカビさせたことがありますが、インソールをカビさせちゃうともう完全には落とし切れません。
この時、もう一生付き合っていくしかないのだと悟りました。
(ステインリムーバーとライニガースプレー)
絶句し、しばらくその場に立ち尽くしていましたが、もう起きてしまったことは仕方がないので、できる限りの対処をすることに。
ステインリムーバーでごしごしとカビを落とし、取り除き難いアッパーとインソールの境にも楊枝を使って丹念に取り除き、最後にライニガースプレーをもうもうと吹きかけてやりました。
ステインリムーバーやライニガースプレーの酸っぱい香りが、昔にカビさせた靴を思い出させる特有の臭いでとても嫌な気分になりましたが、自業自得ですから仕方がない。
(表面上はなんとかきれいに落とせた)
一晩乾かし、翌日覗いてみると、取り除いたカビが再び一部で発生しており、ため息をつきながら再度リムーバーで念入りに除去。
その後、ドライヤーを靴の中に突っ込んで乾燥させて、もう一晩置き、ようやく新たなカビの発生は確認されなくなりました。
丹念に取り除いたので、見た目は問題ないように見えますが、革の内部奥に潜むカビ菌までは取り除けてはいないはずなので、また何かのきっかけで再発するでしょう。
今後はきっかけを与えないメンテナンスを続けていくしかありません。考えただけで憂鬱です。
カビを防ぐメンテナンスはどこで間違えたのか?
(どこで対処法を間違えたか?)
どこでメンテナンスを間違えたのか、失敗からしっかり学ばなければ犠牲となって逝ったグラフトンが浮かばれません(ってまだ逝ってない)。
まず、インソールが床上浸水をした直後のグチョグチョの状態ではまだカビは発生しませんし、この時点でドライヤーを使うのは乾燥までに時間もかかりますから、新聞紙を突っ込んで給水させる方法は間違いではなかったと思います。
しかし、新聞紙の吸水性を利用して小まめに入れ替えている時は問題なかったのですが、半日近く新聞紙を靴の中に入れっぱなしにしたことで、湿気を含んだ新聞紙で密閉状態を作ってしまい、適度な湿気を与え、空気の循環を断つ結果となり、最もカビが発生しやすい状態を生んでしまったようです。
急激な乾燥でインソールを傷めないよう、最初からドライヤーを使うことを避けて新聞紙を使いましたが、こまめに交換できる時は最善の方法である新聞紙による給水も、交換できない時間が長くなることで諸刃の剣となりました。
結果的に、ある程度湿気を取れた2日目の時点ですぐにドライヤーを突っ込んでカラッと乾かさなければいけなかったのだと思います。
(過去の記事)
また、ポリッシュドバインダーカーフは特殊な樹脂が練り込まれた革だけに、雨を弾き、浸み込みなどで中に侵入させない代わりに、内側の湿気を外に出してくれないので、普通の革靴より中の湿気がこもりやすかったこのも災いしました。
雨に強い反面、今回のように嵐や台風などで万一インソールが雨水に浸ってしまった場合には、湿気を逃しにくいデメリットがあることも実感。
靴の中も乾燥さえしていればカビの発生は抑えられますので、一度カビさせてしまった以上、湿気に対してこれまで以上に気を配っていくしかありませんが、自分の不注意からカビを発生させてしまっただけに猛反省しています。
そんなわけで久しぶりに冷や汗と涙を流した、という残念な話を長々と失礼しました。特にカビが怖いこれからの季節。少しでも警笛になれば幸いです。
ジメジメしてメンテナンスも何だか面倒臭い時期に入りますが、どうかこれを反面教師に、カビを発生させないお手入れを心掛けてくださいませ。
それではまた~!
(余談ですが、オイルコットンのリプルーフといい、傘の撥水性復活法といい、ドライヤーは何かと便利。“ドライヤーを極める者がメンテナンスを制す!”と言っても過言ではないかも・・・。)
追記(2015.06.21)
ブログでお付き合いのあるimzkmcさんからTwitterで「アルコール除菌が効果的」と聞いて、我が家にあったアルコール除菌スプレーを噴霧してみました。
(ノロウイルス用の強力なヤツ)
アルコール度数75%の強力なヤツです。ノロウイルスなどで吐いたモノを片付ける時に2次感染をしないようにするためのアルコールスプレー。
もちろん強力なので手の消毒などでは荒れてしまうため使えません。
持て余し気味だったので最近ではチョシ(うさぎ)の小屋の掃除に使っていましたが、ちょうど良かったかもしれません。
さぁ効果のほどは如何に・・・。