革靴をめぐる冒険~いざ浅草編【後編】WHEELROBEで靴を買う
The Asakusa Cobbler(ジ・浅草コブラー)を後にし、向かったのはとあるショールーム。実はずっと探している黒のパンチドキャップトゥで気になる靴を見つけて予約を取っていました。欲しいのは前足部に余裕のあるアメリカンなダービーシューズです。
これまで、Alden(オールデン)の#56251、Sanders(サンダース)の1944B1 B.G.S. PUNCHED CAP DERBY、Makers(メイカーズ)は受注会まで足を運んだものの、結局注文するには至りませんでした。
一時はオーダーも考えましたが、ボリューム感のある黒のパンチドキャップトゥということ以外はさほどこだわりもなくて、費用面も考えると何とか既成品で良いモノがないかと探し続けていました。その中で最も惹かれたのがWHEEL ROBE(ウィールローブ)#15077 PUNCHED CAP DERBY BLACK。
最近ではワインハイマー社のボックスカーフを使用した靴も販売されていますが、特徴はやはりホーウィン社のクロムエクセルを使った靴。クロムエクセルの靴はこれまで関心はあったものの、これまで体験したことはなく、楽しみが募ります。
時間どおりに訪問すると、既にお店の方が待っていてくださり、すぐに2階のショールームへ案内してくれました。そこには多数のエイジングサンプルと複数のモデルが展示されていました。ナチュラル、バーガンディ、ブラックと、色鮮やかなクロムエクセルの靴に心躍ります。
ひと通り拝見した後、この日まで取り置きしていただいた2足を早速試足。箱から出す時の印象だけで、「あ、これはいいかもしれない」と直感、足入れをするとこれは直感から確信に変わりました。
ヒールカップの収まり具合、ボリュームのある前足部も程良いゆとりで絶妙。そして何より実直な作り。アメリカンな印象の靴は作りもラフなメーカーが多く、購入に至らなかったこともありましたので、 探し回った末にとうとう目指す靴に巡り合えたことを感じ、嬉しくなりました。
クロムエクセルについては知識がなかったので詳しく伺うと、傷は入りやすいが消えるのも早いそうで、ウィールローブの靴を履く人は保護も兼ねてワックスで光らせて履いている人が結構多いそう。確かにinstagramでもワックスを乗せている人が多いですね。
トゥは光らせつつマットな光沢感も残せば、グイティカーフで作ったバイアスライダースとも相性はイイはず。
クロムエクセルは結構伸びるのできつめで履き始め馴染ませていくのが良い、とのこと。この日は2足のソックスを持参しており、薄手でも結構タイトながら、厚手のソックスでも履けたので5H(ハーフ)に決定。
私物というパンチドキャップダービーを見せてもらい、オリーブカラーのシューレースがとても素敵だったので「良い組み合わせですね」といったところ、「解けやすいんですけどね、良ければお付けしますよ」とサービスしてくれました。
買ったらそのままトーキョーポリッシュ北千住マルイ店に持ち込み、トゥにビンテージスチールを履かせるつもりでいましたが、「トゥはゴムが入っているので、外れることはないと思いますが相性は良くないかもしれません」とアドバイスをいただき、そのまま履くことに。
久しぶりに新品の靴を手に入れ、靴熱も上がる上がる!数年ぶりに大いに靴欲を駆り立てられる体験となりました。
余談ですが、エイジングサンプルに並んでいた、コニャックコードバンを使った金のハトメのパンチドキャップダービー。とある香港のショップの別注らしいですが、おかわりしたいくらいカッコ良くて「オーダーできないですか?」って聞いちゃったくらい。
(「5足くらいオーダーがまとめれば・・・」なんてお話がありましたので、よろしければどなたかご一緒にいかがでしょうか?)
そんなわけで大きな収穫がたくさんあった革靴をめぐる浅草散策。これをきっかけにまだまだ知らない革の町・浅草を少しずつ開拓していければ、と考えています。
今回購入したウィールローブの靴の紹介はまた次回に。長文にお付き合いをいただき、ありがとうございました!
TAGS: Wheelrobe | 2022年9月26日