雨靴と白カビ~ポリッシュドバインダーカーフの経過報告②~
油断大敵、白カビと駆除
残念ながら雨靴として全幅の信頼を置くChurch’s(チャーチ)のGrafton(グラフトン)に白カビが生えてしまいました。(画像は見て喜ぶ人はいませんので掲載しません。安心して続きをお読みください。)
出勤時、地下鉄から地上に出た際のゲリラ豪雨。しばらく雨宿りすればいいものを、「今日は(ポリッシュドバインダーカーフの)グラフトンだし・・・。」と高をくくって雨の中を足早に会社へ向かった自分が甘かった。
アッパーは無敵ですが、ズボンから滴る雨滴がレース付近からベロ脇を抜けて侵入(余談ですが、もしShannon(シャノン)なら袋ベロゆえ防げた侵入を防げたでしょうから、最強の雨靴はやはりシャノンなのだと、この時確信。特にダイナイトソールのシャノンRなんてもう無敵でしょうね)。また、ストームウェルトも完全ではなく隙間から内部にジワリと侵入。
これはマズイ、と必死に乾燥・除湿に努めたのですが、このところのムシムシとした高温多湿な環境下で、ダブルソールの重ね目、ウェルト周辺、そしてインソールにも薄っすらと白カビが発生。自業自得とはまさにこのこと・・・。
ということで、早速カビ取り&メンテナンスを開始。不幸中の幸いなのは発生個所がそれほど大きくなかったこと。雑巾で全体をしっかり拭き取り、発生した部分にM.モゥブレィ ステインリムーバーで丹念にこそぎ落とした後、コロニル ライニガーを吹きかけさらに拭き取り。油分を失ったレザーにクリームを軽く入れて最低限の油分を与えて、最後にブラッシング。これでしばらく様子を見て症状が落ち着いてくれなければプロに依頼しようと思います。
せっかくなのでここで前回からの経年変化を少し。(前回の「ポリッシュドバインダーカーフの経過報告」はこちら)
ポールジョイント部分の履き皺は前回とほとんど変わらず。
傷が入りましたが樹脂のおかげで革に達することもなく至って頑丈。
ただ、摩擦には弱いのか毎回紐と擦れるベロはかなりの褪色をしています。褪色というより、擦れて薄くなった部分に雨水が浸み込むかして変色した感じです。見栄えは良くないですが、補色のしようがありませんので仕方がないですね。
唯一の救いは、カビの発生個所がアウトソール、ウェルト、インソールということで、最悪の場合、どれも交換すれば対処できる部分ですから、そこまで悲壮感はないのですが、ポリッシュドバインダーカーフへの過信ゆえ、その後のケアが遅れたせいもあり大いに反省をしております。
濡れた直後のケアはいつも以上にしっかりとしなければいけないと痛感させられました。皆様もどうかご用心を!